ERSS
原子力災害の発生時に、原子炉の状態の迅速な把握や的確な対応を図るため利用されるコンピュータシステム。
ERSSは、事故が発生した原子炉を監視し、事故の状況をデータベースと照合して判断し、その後の事故進展の予測を行う、といった一連の事故対応に活用される。
2011年3月に東京電力福島第一原子力発電所で事故が発生した際には、ERSSでは約1日程度、システムの不具合により正常に動作していない時間があった。このことは、2011年の大晦日に原子力安全・保安院によって明らかにされた。
関連サイト:
ERSS - 原子力安全基盤機構
きんきゅうじたいさくしえん‐システム〔キンキフジタイサクシヱン‐〕【緊急時対策支援システム】
緊急時対策支援システム(ERSS)
緊急時対策支援システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/06 13:42 UTC 版)
緊急時対策支援システム(きんきゅうじたいさくしえんシステム、英語: Emergency Response Support System、ERSS)とは、原子力災害の発生時において、事故の状態を判断し、その後の事故進展をコンピュータにより解析・予測する日本のシステム。
概要
緊急事態において、国が原子力災害応急対策を実施するに当たり、必要となる事故進展予測を支援するために、電気事業者から送られてくる情報に基づき、事故の状態を監視し、専門的な知識データベースに基づいて事故の状態を判断し、その後の事故進展をコンピュータにより解析・予測するシステム。チェルノブイリ原発事故などを受け、原子力事故が起きた際の国の対応を迅速化する目的で導入された。全原発55基の原子炉の圧力や周辺の放射線量などの状況を一元的に把握し、事故状況を予測することなどができる。これまでに国が155億円以上を投じ開発・運用してきた。
開発・運営の主体
2003年9月まで原子力発電技術機構が実施してきたERSSの開発・運用は、2003年10月以降、独立行政法人原子力安全基盤機構が引き継ぐ。
2014年3月1日、原子力安全基盤機構が原子力規制庁と統合、原子力規制委員会が引き継ぐ。
福島第一原子力発電所事故における使用
総理大臣官邸危機管理センターには、2・3号機の緊急時対策支援システム(ERSS)の予測が送付されている。
関連項目
- 緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)
外部リンク
- ERSSの概要 – 原子力規制委員会
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