SPEEDIによる予測とデータ公開とは? わかりやすく解説

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SPEEDIによる予測とデータ公開

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 08:52 UTC 版)

福島第一原子力発電所事故」の記事における「SPEEDIによる予測とデータ公開」の解説

緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム#福島第一原子力発電所事故における試算」も参照 政府3月11日16時40分から、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステムSPEEDI)によって放射性物質拡散状況予測行っていたが、これを3月23日まで公開しなかったことで批判浴びたSPEEDIとは、緊急時対策支援システム (ERSS) から得られる放射性物質の放出量の情報と、気象庁から得られる気象条件情報を基に、放射性物質拡散被曝量予測を行うシステムである。しかしこの事故では、外部電源喪失によって原子炉データERSS送れなくなったため、放出量の計算ができなくなった。そのため実際放出ではなく仮定放出量による拡散予測行っていた。あくまで仮定による予測結果であったため、担当者らは「今回SPEEDI使える事態ではない」と判断し予測データ避難などに活用されなかった。 3月16日からは、モニタリングポスト実際に観測され放射線量によって、原発からの放出量を「逆推定」し、推定した放出量を基に再度拡散状況計算を行うという方法によって拡散状況再現し、この再現結果3月23日公表した。この結果実測した放射線量から推定したのであるため実際の観測値と一致するのは当然なのだが、政府このような説明十分にせず単にSPEEDIによる試算結果説明したため、国民の間には、政府正確な予測結果知りながら隠蔽していたという誤解広がった当初行った仮定放出量に基づく予測結果は、5月3日以降公開された。SPEEDIデータ公表事故直後予測時点ですぐに発表されなかったことで、関東および福島近県国民が、広く被曝危険にさらされたと、事故直後から各紙識者らから指摘された。しかし、事故直後外務省通じてアメリカ軍には提供されていた。一方菅内閣6月国際原子力機関IAEA)に提出した報告書の中で、損壊した原発放射線放出に関する完全なデータリアルタイム入手することができず、また、SPEEDI推測基づいて作成した予測結果公表すれば「不必要な混乱」を招く可能性があったと報告した時事ドットコムは、「世界版SPEEDI」の試算結果で、千葉市内で計測されヨウ素を基に推計し2011年3月15日同原発からの放出量が毎時10兆ベクレルという高い値となっていたが2012年4月3日まで未公表であった、と報道した3月15日ヨウ素131乳幼児臓器被曝線量分布を含む事故当時データ公表された。

※この「SPEEDIによる予測とデータ公開」の解説は、「福島第一原子力発電所事故」の解説の一部です。
「SPEEDIによる予測とデータ公開」を含む「福島第一原子力発電所事故」の記事については、「福島第一原子力発電所事故」の概要を参照ください。

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