網の構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/04 06:35 UTC 版)
中心から放射状に張られた糸を縦糸(たていと)、縦糸に対して直角に、同心円状に張られた糸を横糸(よこいと)という。横糸は実際には同心円ではなく、螺旋状に張られている。網の中心付近には横糸がなく、縦糸の交わるところには縦横に糸のからんだ部分があり、これを「こしき」という。クモが網にいる場合には、普通ここに居場所を定めている。網の外側には縦糸を張る枠にあたる糸があり、これを枠糸(わくいと)と呼ぶ。 網の中で粘り気があるのは横糸だけである。横糸をよく見ると、数珠のように粘球が並んでいるのがわかる。横糸は螺旋状に張られているが、普通網の下側の方が数が多い。これは、網の下側では一部が螺旋ではなく、往復で張られているからである。
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網の構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 13:57 UTC 版)
このクモの網は一見では「乱雑に引き回されただけの網」に見える。これを不規則網と言い、ヒメグモ科の網では代表的なものとされる。また籠網と言われることもある。英語では tangle web、あるいは単に cobweb とも言われる。後者は要するにクモの巣という意味であるが、Edwards は室内の場合、作られるクモの網の大部分はこの種のものと記してある。 ただし、この網は完全に不規則に張られているわけではない。このクモが網を張るのは、角度をなしている二つの面の間、例えばひさしと壁の間などに張られる。このクモは一晩で網を完成できるが、時に二晩目に新たに糸を追加して完成させる。 網の構造としては、大まかには立体的に糸が張り合わされ、特に上の方の中央ではより密な籠のようになっている。クモは普通、このような網の中心近くにいるが、休息時には上の端近くに寄り、そうするとその斑紋はよいカモフラージュになる。それに対して網の下の方では糸が次第に疎になって、最後はまばらな糸が基盤に伸びて固定している。そして、昆虫などの獲物を捕らえる為の粘液は、上の方にはなく、下の端、糸が基盤に付着している部分のすぐ上だけにあって、糸の端から上の5mm程度の範囲に、数珠のように粘液球がついている。また、下に伸びて固定されている糸の内で、外側に張られたものには粘液球が無く、これは網を固定する為のものらしい。このクモの網にかかるのは、従って基盤の上を歩く虫である。 虫がこの粘球に触れるとくっついてしまい、しかも糸は粘球のある部分の下で切れやすくなっている。そのため虫は糸を身体に粘り着かせて、そのまま上に引っ張られることになる。虫は逃げられなくなり、暴れると他の糸にもくっつくこともある。クモは振動で獲物を感知すると、降りてきて糸を繰り出して投げかける。それをクモが引っ張り、あるいはさらに糸を掛けることを繰り返すことで、獲物は吊り上げられてしまう。このクモの獲物となるのは、従って地面を這い、あるいは壁面にとまる昆虫などの小動物が主である。日本ではゲジ、ハサミムシ、アリ、ツマグロヨコバイ、ワラジムシ等が挙がっている。また、徘徊性のクモが捕まっている状況もよく見られる。
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