網の処理について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/21 04:04 UTC 版)
網を片付ける時に、その網をどうするかについてはちょっとした問題になった。『昆虫記』で有名なファーブルは後述のニワオニグモを観察し、網を片付けることを観察したが、クモは片付けて作られたクモの網の糸の丸めた固まりを食べてしまう、と報告し、また、おなかから作り出した糸をまた食べて、夜には再び糸として使うのだから大したものだ、などと述べた。 しかし、後のクモ学者にはこの記述に疑問を持つ向きが多く、実際に観察すると、丸めた糸の固まりをしばらく口にくわえた後に弾き飛ばす、との報告もなされた。また、丸めた糸のところに食べ残された小さな虫などがあった場合にはそれを食うことも観察され、恐らくファーブルはこういうところを見て誤解したのだと結論づけられた。 ところが、その後ニワオニグモが実際に網を食うことが証明された。これは、クモの網に放射性同位体を与えて、それがクモに取り込まれ、さらに次の日の網にそれが出てくることを確認する形で行われた。つまりファーブルの言っていたことが正しかった訳である。実際には、網を食わないクモがいるのも事実で、種によって異なるようである。
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