紙本著色四季花木図とは? わかりやすく解説

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紙本著色四季花木図〈/六曲屏風〉

主名称: 紙本著色四季花木図〈/六曲屏風
指定番号 1904
枝番 00
指定年月日 1991.06.21(平成3.06.21)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 絵画
ト書
員数 一双
時代区分 室町
年代
検索年代
解説文:  画面全体わたって雲母【きら】を刷き、細かな金銀箔を濃く薄く散らして表されたなびくなかに、花木描かれている。向かって右隻には右から紅梅熊笹小姫百合紫陽花などが、左隻には、竹、りんどう女郎花おみなえし】、、すすき、紅葉などが配される。左隻の左上方の遠山には、かぶった描かれており、両隻で四季移りかわりを表している。
 主だった花木が、ほぼ同じ大きさ並置されているのは、いかにもやまと絵らしい構図である。このように大きく花木を扱う意匠による障屏画は、絵巻物のなかに画中画として描かれている例があり、遅くとも南北朝時代には制作されいたもの考えられるが、現存するその種の障屏画室町時代以降のもので、しかも遺品の数自体少ない。
 本図はそうした数少ない室町期のやまと絵系屏風絵貴重な一例である。また、細かな金銀からなる柔らかな雲霞の手法から、本図近世要素入りこむ前の作品であると考えられる点でも貴重である。紫陽花という題材は珍しいものであるが、これも南北朝時代後円融天皇一三五八-九三)宸翰伝えられる新撰朗詠集抄」(徳川美術館)の料紙装飾のなかに見出されるのである
 やまと絵系の障屏画は、現存する作例乏しいため、制作年代判定するにはなお不確定な要素が多いが、本図については室町時代中頃想定しておきたい
 なお、両隻に「土佐光信筆 探幽斎」の墨書と「守信」朱文瓢型印があるが、この紙中極しちゆうきわ】め(作品直接書きこまれた一種鑑定書)をどのように考えるかは現在の段階では確定しがたい。



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