紙本墨画古寺春曇図とは? わかりやすく解説

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紙本墨画古寺春曇図

主名称: 紙本墨画古寺春曇図
指定番号 1888
枝番 00
指定年月日 1989.06.12(平成1.06.12)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 絵画
ト書 永享三年十二月竹庵大縁等八僧の賛がある
員数 1幅
時代区分 室町
年代 1431
検索年代
解説文:  最上部に「古寺春雲関西蒋山温崗老人題」と題した竹庵大縁の七言律詩があり、二段目に景南英文、与可心交、伯元清禅、三段目に古標大秀、江西龍派、亀軒一誠、信中明篤ら著名な五山僧たちの賛が整然と書かれ詩画軸である。関西蒋山はおそらく豊後万寿寺のことと考えられ、同寺の温崗老人不詳)のために諸僧が集まって制作したもので、竹庵大縁はその時永享三年一四三一十二月二十七日記している。
 山水様相述べると、遠山はほぼ水平に横たわり、その前に遠山とほぼ同じ高さに主山が粗い地肌見せながら横に広がる。その下方一部滲み見せによって覆われる主峰直下より発した河水蛇行しながら手前流れ左右より土坡が入りくみ、その一つ重層伽藍が建つが下部に埋れる。近景左右より岩が流れ扼するようにせり出し、もっとも狭いところに石橋がかかる。岩の両側には濃く樹影重なる。
 本図見られる墨色濃く、主山の高さを強調せず、画面中心明確にするという特色金地院国宝「溪陰小築図」にも認められ幾重にも重な用いて奥行きへの深まりを示す手法重要文化財青山白雲図」に通ずるところがある。永享三年一四三一)という時点においてもなお応永期の山水図影響下にあることがわかる点に本図価値認められる
 本図賛者のうち、伯元清禅、江西龍派および法系不詳の亀軒一誠を除くといずれも東福寺系の禅僧であり、本図筆者の画系も東福寺系と考えられるその意味本図には相国寺系の周文の印が捺されているが、これは疑問視されよう
 画面向かって左方の岸に苫船がもやい、舟中二人男子向き合って立っている。あるいは送別の意がここにこめられているのかもしれない



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