童貞を殺すセーター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 19:32 UTC 版)
「童貞を殺すセーター」は、胸の横部分と、肩から腰にかけてが大きく露出したホルターネックのセーター。「恋愛に不慣れな男性が一発で虜になってしまう」「女性経験のない男性には刺激が強すぎる」などの理由で「童貞を殺す」と形容されている。露出度の高さからインターネット上でこの名で呼ばれており、「童貞を殺すニット」とも呼ばれる。 2016年夏頃から、Twitterなどで投稿されることが多くなった。タレントの大島薫によれば、拡散の切っ掛けになったのはコスプレイヤーの「のらねこ」の投稿である。のらねこが全裸にこのセーターだけを着用して写真に撮り、「スケベニット」と題してネットにアップしたところ反響を呼び、「例のニット」の呼称で広まっていったものであるという。翌2017年(平成29年)1月には、中国のオンラインモール「淘宝網」で販売されていたこのセーターが「女性に耐性のない童貞には刺激が強すぎる『童貞を殺す服』のセーター版」として、日本のTwitterに投稿され、「童貞を殺すセーター」との呼び名が定着して、日本のネットを賑わせるに至った。その後もSNS上で、好きなキャラクターと組み合わせたイラストが多数掲載されたり、グラビアアイドルが実際に着用した写真を披露したりするなど、一部で大きな話題になった。腐女子の一部でも人気になり、このセーターを着た男性キャラクターのイラストも投稿された。 2017年1月、叶美香がこのセーター姿を自身のブログに掲載し、ファンを大きく沸かせた。それをきっかけに、人気グラビアアイドルたちが各々のSNSで、このセーター姿の画像を公開した。2017年3月には、倉持由香がこのセーター姿をブログに掲載し、アメーバブログのアクセスランキングで、グラビア部門で3日連続1位を記録した。同3月には天木じゅんがInstagramに掲載し、大きな反響を呼んだ。天木の画像によりこのセーターの注文が急増し、オリジナルのバージョンのセーターは1日で完売した。それまではSNSでの公開であったが、生放送での着用としては、同4月に森咲智美がニコニコ生放送「NEXTアイドルをさがせ」で着用して登場し、放送を盛り上げた。腐女子間の流行に着目した大島薫が「男性だけど例のニットを着てみました」と題して自ら着用した写真をアップしたところ、これも1万回以上リツイートされた。 上述の「例のニット」のほか、同様に言葉を濁して「例のセーター」と表現されることもあるが、これは「童貞」「殺す」といった刺激的な言葉を避けているものと考えられている。実際、SNS上で「殺す」と発言をすることで、単にファッションについて呟いているだけであり、脅迫などの意図がないにもかかわらず、AIによりユーザーが自動的に危険なアカウントと見なされてしまう可能性も示唆されている。ただしTwitter側は、「凍結の理由など個別の案件について詳細は開示できない」としつつも、「『童貞を殺す服』といったツイートでは凍結されない」と見解を述べている。 さらにここから派生した言葉として、清水あいりの特技「童貞を殺す空手」がある。幼少時から琉球空手を習っていた清水が、「童貞を殺すセーター」の流行をヒントとして、空手の型を通じて、必要以上に胸を強調したり、スカートで蹴りを繰り出して下着を見せたりするものである。
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