空港西 (岩沼市)
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空港西 | |
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町丁 | |
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宮城県防災航空隊庁舎
(2022年7月1日) |
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北緯38度08分10秒 東経140度54分16秒 / 北緯38.136109度 東経140.904379度座標: 北緯38度08分10秒 東経140度54分16秒 / 北緯38.136109度 東経140.904379度 | |
国 | ![]() |
都道府県 | ![]() |
市町村 | ![]() |
人口情報(2024年9月30日現在[1]) | |
人口 | 0 人 |
世帯数 | 0 世帯 |
設置日 | 2016年(平成28年) 9月1日[2] |
郵便番号 | 989-2420[3] |
市外局番 | 0223[4] |
ナンバープレート | 宮城 |
町字ID[5] | 0049001(一丁目) 0049002(二丁目) |
運輸局住所コード[6] | 04508-0785 |
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空港西(くうこうにし)は宮城県岩沼市の町丁。郵便番号は989-2420[3]。人口は0人、世帯数は0世帯(2024年9月30日現在)[1]。現行行政地名は空港西一丁目および空港西二丁目であり、住居表示は全域で未実施。旧岩沼市下野郷字南坪・字出雲屋敷・字善願・字北坪・字中坪・字中谷地・字荷揚場の各一部[7][8]。
仙台空港に隣接した工業団地で、空港西一丁目は仙台空港フロンティアパークとして宮城県土地開発公社が開発を行い[9]、空港西二丁目は岩沼市による土地区画整理事業として造成が行われた[10]。
地理
仙台市中心部から南へ約17キロメートル[10]、仙台空港まで約3キロメートルに立地する[11]。周囲の大部分を下野郷に囲まれているほか、仙台空港臨空公園付近で名取市植松と接している[12]。
仙台空港および岩沼臨空工業団地と隣接しており、宮城県道20号仙台空港線と宮城県道10号塩釜亘理線が接道する。岩沼インターチェンジや仙台空港インターチェンジなどにも程近いことから物流・産業用地となっているほか[10]、空港西一丁目には航空機関連事業者が複数立地している[9]。
都市計画区域上では全域が市街化区域に指定されており、都市計画法上の用途地域では工業専用地域もしくは工業地域に指定されている[13]。また、航空法に基づく高さ制限が一部で存在する[14]。仙塩広域都市計画の地区計画としては、空港西二丁目が矢野目西地区として指定されており、建物の新築と増改築には届出が必要となっている[15]。小・中学校の学区は定められていない[16]。
歴史
行政区画としては陸前国名取郡下野郷村の一部にあたり、明治4年7月14日(1871年8月19日)に廃藩置県によって仙台県の管轄に、明治5年1月8日(1872年2月16日)に宮城県へ改称された[17]。同年4月9日(6月10日)には大区小区制の施行により宮城県第15大区小10区となり、その後の1874年(明治7年)に第8大区小11区[2]、1876年(明治9年)に第2大区小1区にそれぞれ変更された[18]。
大区小区制は1878年(明治11年)10月21日に廃止され、1889年(明治22年)4月1日には新たに町村制が施行、全域が玉浦村となった[19]。玉浦村は1955年(昭和30年)に岩沼町・千貫村と合併して新たに岩沼町となり[20]、1971年(昭和46年)に市制施行して岩沼市となった[21]。
2011年(平成23年)に発生した東日本大震災では津波による被害を受け、その後岩沼市によって策定された「いわぬま未来構想」および「岩沼市復興計画マスタープラン」において同地が物流産業の集積地として位置づけられた[22][23]。これにより、宮城県土地開発公社は2014年(平成26年)から仙台空港中坪工業団地として造成を開始し、2016年(平成28年)には仙台空港フロンティアパークとして分譲を開始した[9]。造成にあたっては岩沼農業地域および名取農業地域の範囲縮小と市街化区域の拡大が行われたほか[24]、造成事業の施行に伴い空港西一丁目が誕生した[7]。
岩沼市も空港周辺の活性化を図るため、仙台空港フロンティアパークの南側の農地約18.1ヘクタールにおいて市施行で仙塩広域都市計画事業岩沼市矢野目西地区土地区画事業を開始した。土地区画整理事業はオオバが設計を、フジタ・佐藤建設JVが施工を担当し、25万立方メートルの盛土による区画全体約1.5メートルの嵩上げや、地盤改良として2,400立方メートルの中層混合処理と8万立方メートルのグラベルマット工が行われた[23]。事業は2年8か月に渡って進められ、2020年(令和2年)には換地処分により事業が完了し、空港西二丁目が誕生した[10]。
2021年(令和3年)に宮城県と岩沼市の間で結ばれた仙台空港の24時間化運用に関する覚書では、県と市が連携して共に推進する事業として、「宮城県土地開発公社が所有する仙台空港フロンティアパーク地内の土地を活用し、空港周辺地域のにぎわい創出と県南地域の観光振興に資する集客施設の誘致を本市とともに積極的に取り組むなど、地域活性化拠点機能の配備実現を目指すこと」が盛り込まれ[25]、空港西一丁目地内の3.5ヘクタールに空の駅を建設することが約束された[26][14]。
2021年(令和3年)8月8日には日本水素ステーションネットワークと岩谷産業により、宮城県で2か所目となる水素ステーションが開設され[27][28]、開所式には岩谷産業会長の牧野明次や宮城県知事の村井嘉浩、岩沼市長の菊地啓夫、名取市長の山田司郎らが参加した[29]。
年表
- 2014年(平成26年) - 仙台空港フロンティアパークの整備が宮城県土地開発公社によって開始される[9]。
- 2016年(平成28年)
- 2017年(平成29年)
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)8月8日 - イワタニ水素ステーション 仙台空港が開設される[27]。
町名の変遷
変更後の区域 | 変更前の区域 | 変更日 | |||
---|---|---|---|---|---|
自治体 | 町丁 | 自治体 | 大字 | 小字 | |
岩沼市 | 空港西一丁目 | 岩沼市 | 下野郷 | 字荷揚場 | 2016年(平成28年)9月1日[7] |
字中谷地 | |||||
字北坪 | |||||
字中坪 | |||||
空港西二丁目 | 字南坪 | 2020年(令和2年)4月18日[32] | |||
字出雲屋敷 | |||||
字善願 |
世帯数と人口
2024年(令和6年)9月30日現在の世帯数と人口は以下の通りとなる[1]。
町丁 | 世帯 | 人口 |
---|---|---|
空港西一丁目 | 0世帯 | 0人 |
空港西二丁目 | 0世帯 | 0人 |
計 | 0世帯 | 0人 |
施設
公共
- 空港施設 仙台空港第三小型機用格納庫(空港西一丁目6)[33]
- 仙台市消防航空隊 仙台市消防航空センター(空港西一丁目7)[34]
- 宮城県防災航空隊 宮城県防災ヘリコプター管理事務所(空港西一丁目15)[35]
- 空港西1号公園(空港西二丁目12)
- 空港西2号公園(空港西二丁目15)
- 仙台空港臨空公園(空港西一丁目地内)[36]
企業・店舗
- 東邦航空 東北事業所(空港西一丁目5)[37]
- イワタニ水素ステーション 仙台空港(空港西一丁目33-2)[38]
- 日本梱包運輸倉庫 岩沼営業所(空港西二丁目1)[39]
- 丸全昭和運輸 関東支店 岩沼物流センター(空港西二丁目2-2)[40]
- 東日本宇佐美 apollostation 仙台空港SS(空港西二丁目4-1)[41]
交通
鉄道
バス
バス停は空港西地内に存在しないが、仙台バスの臨空循環バスが通過している[42]。
道路
参考文献
- 宮城縣 著、宮城縣史編纂委員会 編『宮城縣史 3(近代史)』財団法人宮城縣史刊行会、1964年3月31日。doi:10.11501/3005482。
- 宮城県土地開発公社 編『宮城県土地開発公社35年のあゆみ』(PDF)宮城県土地開発公社、2019年3月 。
- 岩沼市 編『仙台空港周辺地域活性化施設整備運営事業 募集要項』(PDF)岩沼市、2024年3月29日 。
- 岩沼市 編『東日本大震災 岩沼市の記録』(PDF)岩沼市、2020年3月 。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c “岩沼市町丁・字別世帯数および人口【R6.9.30】”. 岩沼市. 2025年1月25日閲覧。
- ^ a b 宮城縣 1964, p. 102
- ^ a b “宮城県 岩沼市 空港西の郵便番号”. 日本郵便. 2025年1月26日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2025年1月25日閲覧。
- ^ “日本 町字マスター データセット”. デジタル庁 (2022年3月31日). 2024年3月3日閲覧。
- ^ “自動車登録関係コード検索システム”. 国土交通省. 2025年1月25日閲覧。
- ^ a b c d e “字名が変更となります(空港西1丁目)”. 岩沼市. 2025年1月26日閲覧。
- ^ a b “新旧地番対照表”. 岩沼市. 2025年1月26日閲覧。
- ^ a b c d e 宮城県土地開発公社 2019, p. 18
- ^ a b c d e f “矢野目西地区土地区画整理事業について”. 岩沼市. 2025年1月26日閲覧。
- ^ 岩沼市 2024, p. 3
- ^ “MAPPLE法務局地図ビューア”. マップル. 2025年1月26日閲覧。
- ^ 岩沼市都市計画課: “岩沼市都市計画総括図【表】”. 岩沼市. 2025年1月25日閲覧。
- ^ a b 岩沼市 2024, p. 2
- ^ “地区計画区域内における行為の届出について”. 岩沼市. 2025年1月27日閲覧。
- ^ 岩沼市学校教育課: “通学区域(小学校・中学校)”. 岩沼市. 2025年1月25日閲覧。
- ^ 宮城縣 1964, p. 52
- ^ 宮城縣 1964, p. 100
- ^ 宮城縣 1964, p. 101
- ^ 宮城縣 1964, p. 332
- ^ 岩沼市 2020, p. 248
- ^ a b 岩沼市 2020, p. 206
- ^ a b 「【東北・宮城】岩沼市矢野目西区画整理の造成工 17.5億でフジタ・佐藤建設JV」『建設新聞社』2017年9月13日。2025年1月26日閲覧。
- ^ “変更位置図及び区域図”. 宮城県. pp. 5-6. 2025年1月26日閲覧。
- ^ “仙台空港の運用時間24時間化に関する覚書を締結しました”. 岩沼市 (2021年4月27日). 2025年2月1日閲覧。
- ^ 石橋英昭「飛行機眺め「いい湯だな」 仙台空港そば「空の駅」構想、キャンプも」『朝日新聞』2023年6月18日。2025年1月26日閲覧。
- ^ a b 「宮城2カ所目 水素ステーション、仙台空港隣にオープン」『河北新報』2021年8月6日。2025年1月26日閲覧。
- ^ 工藤宗介「仙台空港近くに水素ステーション開設、「福島製・再エネ水素」調達」『日経BP』2021年8月12日。2025年1月26日閲覧。
- ^ “県内2基目となる商用水素ステーションがオープンしました”. 宮城県. 2025年1月26日閲覧。
- ^ a b 岩沼市 2020, p. 124
- ^ 岩沼市 2020, p. 258
- ^ “土地区画整理事業施行地区内の町名の変更について(令和2年4月現在)”. 岩沼市. 2025年1月26日閲覧。
- ^ “「仙台空港 第三小型機用格納庫」竣工のお知らせ”. 空港施設. 2025年1月26日閲覧。
- ^ “消防航空隊”. 仙台市. 2025年1月26日閲覧。
- ^ “防災ヘリコプター管理事務所”. 宮城県. 2025年1月26日閲覧。
- ^ “仙台空港臨空公園”. 宮城県公式ウェブサイト. 宮城県. 2025年2月1日閲覧。
- ^ “東邦航空株式会社 事業所”. 東邦航空. 2025年1月26日閲覧。
- ^ “イワタニ水素ステーション 仙台空港”. トヨタ自動車. 2025年1月26日閲覧。
- ^ “事業所一覧”. 日本梱包運輸倉庫. 2025年1月26日閲覧。
- ^ “関東支店 岩沼物流センター竣工のお知らせ”. 丸全昭和運輸. 2025年1月26日閲覧。
- ^ “(株)東日本宇佐美 東北支店 仙台空港SS”. 出光興産. 2025年1月26日閲覧。
- ^ “臨空循環バス”. 仙台バス (2020年12月10日). 2025年1月26日閲覧。
関連項目
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