福神とリカオン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 10:19 UTC 版)
福神とは、環東軍とよつば重工業が開発したスーツタイプの人型機動兵器である。赤いずんぐりとした福神の中には操作のための神経伝達ジェルと装甲の役割を為す特殊なゼリーが詰められており、着用することで操縦者の力を増大させることが出来、またどんな砲弾や衝撃でも耐えることが出来る。(ただし核攻撃の後はカメラは破損、外装が変形していた。) 弱点はどんなに衝撃に強くても刃物ではあっさりと切れてしまうこと、ずんぐりとした体型のせいで狭い場所には入れず、動きも鈍く機動性に欠けるということ、そしてスーツ内に詰められたゼリー状の物体にはアレルギー反応があるということである。最初の問題は福神専用の装甲が開発されたが、かえって動き辛くなった。機動性の問題は中国本営軍が小型化し、反重力マシーンを搭載した新型福神を開発し、高い身体能力と命令に忠実なデザインヒューマンを大量に動員した。最期の問題は操縦者の先天的な能力に委ねるしかない。 環東軍ではこれらを輸送艇『宝船』で輸送することで機動的な作戦を可能にしている。後に中国本営軍がさらに大々的な部隊を組織し、運用した。 名取は決して人が死なない兵器である福神だからこそ、人の死なない戦争を実現できると考えた。 一方、リカオンとは、米軍と結託した軍需企業、アンチ=ニュートン社が開発した人型機動兵器で、骸骨を思わせるような白い細身のロボットを遠隔操作によって操縦し、更には反重力マシーンによる空中戦も可能であり、高い機動性を以って福神との戦闘で常に優位に立っている。遠隔操作は機体間で操縦者(ハンドラー)の交代が可能、また一人で複数機をコントロールすることもできる。鯨に擬装可能な原子力潜水艦リッコーヴァー号によって太平洋を横断して日本に侵攻してくる。 開発したアンチ=ニュートン社のファインマン博士らは、アメリカの法律上、人間ではなくなった犯罪者をリカオンの生体ユニットに使用し、人が死なない戦争を目指した。これを知った名取は、これを情報戦に利用して“アメリカ”の非人道性を世界中にアピールすることを思い立った。またリカオンはハンドラーのコントロールを離れると生体ユニットに使用された元の犯罪者によってコントロールされることが作中で描写されている。 結論として犯罪者を兵器に利用することも犯罪者を特殊軍人として部隊を作ることも夢のまた夢であったと作中では言及された。
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