神話 (大栗裕)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/14 16:26 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動『神話』(しんわ)は、大栗裕が作曲した楽曲。
概要
吹奏楽版(1973年作曲)と、管弦楽版(1977年作曲)があり、前者を「吹奏楽のための神話」、後者を「管弦楽のための神話」と呼び、ともに「天の岩屋戸の物語による」という副題をもつ。「吹奏楽のための神話」は1989年に音楽之友社から出版されて以来絶版となっていたが、2013年に原典版が出版され、「管弦楽のための神話」も2016年に原典版が出版された。手書きのフルスコアは、大阪フィルハーモニー交響楽団内の「大栗文庫」所蔵。
基本情報
吹奏楽のための「神話」〜天の岩屋戸の物語による
大阪市音楽団の創立50周年を記念して作曲し、1973年9月26日に開かれた記念演奏会において永野慶作の指揮、同団の演奏により初演された。
管弦楽のための「神話」〜天の岩屋戸の物語による
朝比奈隆の依頼によって、1977年に上記の版を管弦楽に編曲した。1978年に朝比奈指揮、大阪フィルハーモニー交響楽団の演奏で初演された。
楽器編成
吹奏楽のための「神話」
木管 | 金管 | 弦・打 | |||
---|---|---|---|---|---|
Fl. | 2, Picc. | Tp. | 3 | Cb. | ● |
Ob. | 2 | Hr. | 4 | Timp. | ● |
Fg. | 2 | Tbn. | 3 | 他 | Bongo,Tam-tam,Glockenspiel, Trianglo,Conga,cymbals, |
Cl. | 3, E♭, Bass | Eup. | ● | ||
Sax. | Alt. 2 Ten. 1 Bar. 1 | Tub. | ● |
管弦楽のための「神話」
木管 | 金管 | 打 | 弦 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
Fl. | 2,Picc. | Hr. | 4 | Timp. | ● | Vn.1 | ● |
Ob. | 2 | Trp. | 3 | 他 | 吹奏楽と同じもの | Vn.2 | ● |
Cl. | 2,B.Cl | Trb. | 3 | Va. | ● | ||
Fg. | 2,Cfg. | Tub. | 1 | Vc. | ● | ||
他 | 他 | Cb. | ● |
楽曲
演奏時間は約14分。天岩戸における「岩戸隠れ」の神話を「かなり即物的に」再現したものである。
曲はアダージョで始まり、暗い響きで、天照大神が隠れてしまったことで暗闇に包まれた世界を表わす。暗闇の中に次第に神々が集まってくると、常世長鳴鳥(とこよのながなきどり)の鳴き声が弱音器(ミュート)を付けたトランペットとコルネットのファンファーレで表現される。
打楽器のリズムを合図にテンポを上げてアレグロ・モルトとなり、天宇受売命が踊り、神々がそれをはやし立てるさまを描写する。途中に現れるアンダンテの部分は、天岩戸の中で外を気にし始めた天照大神の姿を描く。再びアレグロとなって踊りが再現されると、戸を開けてしまった天照大神は連れ出される。再びアンダンテとなると、今度は明るい響きとなり、世界が光を取り戻した情景を描いて曲を終える。
参考
- 大阪市音楽団『ジャパニーズ・バンド・ミュージックIV 大栗裕作品集』(東芝EMI、TOCF-6018)解説(樋口幸弘、1999年)
外部リンク
- 大栗裕 作品選集 - 出版社サイト
「神話 (大栗裕)」の例文・使い方・用例・文例
- ローマ神話の神キューピッドはギリシャ神話の神エロスと同じものとみなされている
- その芝居は複数のギリシャ神話をもとにしている
- ギリシャ神話
- 神話や伝説で名高い巨人
- 神話の英雄たち
- アトラスの神話
- ビヒモスは旧約聖書に出てくる神話上の獣である。
- 彼は神話の機能主義的解釈を提唱した。
- ギリシャ神話のパーピー像
- 中国神話での宇宙発生
- ギリシャ神話では、木の精は緑色の髪をした美しい娘の姿で美しい男性や美少年の前に現れる。
- 日本の神話に触発されました。
- 私はこの神話のことは知っています。
- なぜか、景気の良いときには日本の神話にちなんだ名前が付けられています。
- 彼は古代神話に基づく小説を書いた。
- 神話や伝説は代々語り継がれていくべきだ。
- 小説はおとぎ話や神話と同じぐらい古い。
- 完全に神話なしでやっていけた社会はなかったように思われる。
- なにかギリシャ神話を、知っていますか。
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