直通運転の増加と275 km/h化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 14:04 UTC 版)
「東北新幹線」の記事における「直通運転の増加と275 km/h化」の解説
1988年(昭和63年)8月から奥羽本線 福島駅 - 山形駅間を狭軌(1,067 mm)から新幹線車両が直通可能な標準軌(1,435 mm)に改軌する工事が行われ、1992年(平成4年)7月1日に山形新幹線「つばさ」として東北新幹線との直通運転を開始した。山形新幹線開業に合わせて新幹線と在来線の双方の規格に対応した400系が導入された。 東北・上越新幹線では、東海道・山陽新幹線と同様の「新幹線運行管理システム」 (COMTRAC) などの運行管理システムが用いられていたが、システムの陳腐化や北陸新幹線の開業など運行形態の複雑化を見据えて、新たなシステムとして「新幹線総合システム」(COSMOS)を1995年11月に導入した。また、1995年から1997年10月1日の北陸新幹線開業時のダイヤ改正に至るまで、運行体系の見直しによるダイヤ改正が行われた。東北新幹線では開業以来、速達タイプ「やまびこ」と各駅停車タイプ「あおば」という列車愛称であった。しかし、「あおば」に比べて「やまびこ」の乗車率が高く、仙台駅や盛岡駅などの長距離利用客が指定席を取りづらくなっていることや、東京駅 - 宇都宮駅間などの近距離需要の増大に伴い、運行体系の見直しが行われた。1995年12月のダイヤ改正では、運行区間を基本とした列車愛称に変更され、近距離需要向けに東京駅 - 那須塩原駅間に「なすの」を新設し、遠距離需要を主とする「やまびこ」の停車駅を削減した。 1992年(平成4年)3月から田沢湖線 盛岡駅 - 大曲駅間においても同様の改軌工事が、奥羽本線 大曲駅 - 秋田駅間においては狭軌と標準軌の単線並列化工事が行われ、1997年(平成9年)3月22日に秋田新幹線「こまち」として東北新幹線との直通運転を開始した。新たな新在直通対応車両として、在来線区間で最高速度130 km/h、新幹線区間において最高速度275 km/hで走行可能なE3系が導入された。秋田新幹線開業に合わせて「こまち」と併結する「やまびこ」のうち最速タイプの3往復は、宇都宮駅 - 盛岡駅間で最高速度275 km/hで走行可能なE2系が導入された。これにより、所要時間は東京駅 - 盛岡駅間で2時間36分から15分短縮されて最速2時間21分、東京駅 - 秋田駅間で開業前の4時間37分から48分短縮されて3時間49分となった。同年10月1日に北陸新幹線 高崎駅 - 長野駅間が開業した。北陸新幹線の乗り入れ開始に伴い、東京駅のJR東日本の新幹線ホームが1面2線から2面4線に増設された。東北新幹線では列車名の見直しが行われ、東京駅 - 那須塩原駅間「なすの」、東京駅 - 仙台・盛岡駅間「やまびこ」に統一され、「あおば」は列車愛称としては廃止された。
※この「直通運転の増加と275 km/h化」の解説は、「東北新幹線」の解説の一部です。
「直通運転の増加と275 km/h化」を含む「東北新幹線」の記事については、「東北新幹線」の概要を参照ください。
- 直通運転の増加と275 km/h化のページへのリンク