発電用途
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/26 22:57 UTC 版)
ノースアメリカンの一部門、アトミックス・インターナショナルがサンタスザーナ野外実験所の一角に実験炉を設置して運転を行っていたが、1959年7月に43本の燃料棒のうち13本が溶融し、大量の放射性ガスを放出するという重大事故を起こした。原子炉は修理されて1960年9月に運転を再開したが、結局1964年に運転を終了した。この原子炉は合計37GWhの電力を発電した。 ミシガン州モンロー郡にあったエンリコ・フェルミ炉は液体ナトリウム冷却高速増殖炉の実験炉であり、1963年から1972年にかけて運転されていたが、これも1963年に炉心の部分溶融事故を起こし、1975年に廃炉となった。 スコットランド北部のドーンレイにはイギリス原子力公社が実験炉としてドーンレイ高速炉(DFR)を設置していた。これはナトリウムカリウム合金冷却炉で、1959年から1977年まで運転され600GWhの電力を送電網に供給していた。同所に設置された原型炉(PFR)はナトリウム炉で1974年から1994年まで運転され、成功を収めた。 ソビエトのBN-600やBN-350、アメリカのEBR-II(英語版)はナトリウム冷却炉であった。アメリカのEBR-I は常温でも液体であるナトリウムカリウム合金を採用していた。液体金属冷却は一体型高速炉(英語版)などの高速増殖炉を含む多くの高速中性子炉で採用されている。 液体金属冷却炉と溶融塩原子炉を組み合わせた二流体系原子炉(英語版)(dual fluid reactor)プロジェクトも存在する。 第4世代原子炉として、液体金属冷却炉の研究が進められている。 ナトリウム冷却高速炉 (SFR) 鉛冷却高速炉 (LFR)
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