環境省レッドリストのカテゴリーと定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/02 05:53 UTC 版)
「レッドリスト」の記事における「環境省レッドリストのカテゴリーと定義」の解説
1991年版カテゴリー IUCNの1966年版カテゴリーを元に設定された。絶滅種 (Ex) 絶滅危惧種 (E) 危急種 (V) 希少種 (R) 地域個体群 (LP) 1997年版カテゴリー IUCNの#1994年版カテゴリーを元に設定されたが、LR/cd(低リスク/保全対策依存)・LR/lc(低リスク/軽度懸念)・NE(未評価)に相当するカテゴリーは設定していない。また、詳細なカテゴリーの定義については下記を参照。また、カテゴリーの判定基準は「定性的要件」と「定量的要件」を組み合わせたものになっており、分類群あるいは評価対象種の状況に応じていずれかが採用されている(無脊椎動物や植物IIでは全面的に定性的要件が使用されており、絶滅危惧IA類とIB類の区分もされていない)。絶滅 (Extinct, EX) - 日本ではすでに絶滅したと考えられる種 野生絶滅 (Extinct in the Wild, EW) - 飼育・栽培下でのみ存続している種 絶滅危惧 (Threatened)絶滅危惧I類 (CR+EN) - 絶滅の危機に瀕している種絶滅危惧IA類 (Critically Endangered, CR) - ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの 絶滅危惧IB類 (Endangered, EN) - IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの 絶滅危惧II類 (Vulnerable, VU) - 絶滅の危険が増大している種 準絶滅危惧 (Near Threatened, NT) - 存続基盤が脆弱な種 情報不足 (Data Deficient, DD) - 評価するだけの情報が不足している種 [付属資料]絶滅のおそれのある地域個体群 (Threatened Local Population, LP) - 地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの 2007年(2006年)版カテゴリー カテゴリー区分は環境省1997年版カテゴリーと同じであるが、カテゴリー定義が若干変更されている。 1991年版と1997年版・2007年版カテゴリーの比較 1991年版と1997年版・2007年版カテゴリーの比較を参考として記載する。 1991年版と1997年版・2007年版のカテゴリーの比較1997年版・2007年版カテゴリー1991年版カテゴリー絶滅 (EX) 絶滅種 (Ex) 野生絶滅 (EW) - 絶滅危惧I類 (CR+EN) 絶滅危惧種 (E) 絶滅危惧II類 (VU) 危急種 (V) 準絶滅危惧 (NT) 希少種 (R) 情報不足 (DD) - 絶滅のおそれのある地域個体群 (LP) 地域個体群 (LP) 2012年・2013年版カテゴリー クニマスの再発見により、野生絶滅の判定基準を「飼育・栽培下でのみ存続している種」から「飼育・栽培下あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態でのみ存続している種」に変更した。 2017年版カテゴリー 2012(平成24)年度に第4次レッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)を取りまとめており、2015(平成27)年度から、生息状況の悪化等によりカテゴリー(ランク)の再検討が必要な種について、時期を定めず必要に応じて個別に改訂することとしている。環境省レッドリスト2017は、第4次レッドリストの第2回目の改訂版。環境省レッドリスト2017における13分類群に海洋生物レッドリストを加えた絶滅危惧種は3,690種。 環境省レッドリスト2017カテゴリー(ランク)の概要分類定義絶滅 (EX) 我が国ではすでに絶滅したと考えられる種 野生絶滅 (EW) 飼育・栽培下、あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態でのみ存続している種 絶滅危惧Ⅰ類 (CR+EN) 絶滅の危機に瀕している種 絶滅危惧ⅠA類(CR) ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの 絶滅危惧ⅠB類(EN) ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの 絶滅危惧Ⅱ類 (VU) 絶滅の危険が増大している種 準絶滅危惧 (NT) 現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種 情報不足(DD) 評価するだけの情報が不足している種 絶滅のおそれのある地域個体群 (LP) 地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの
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