現状と展望
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 14:26 UTC 版)
IPv6は、ゆっくりながらも普及が進んでいる。Googleの統計によると、IPv6によるアクセス数は増加傾向にある。全体のアクセス数に対する割合として、2014年10月で5%程度、2016年10月で14%程度、2020年9月で30%程度(日本では35%程度、最も普及しているベルギーで52%程度)になっている。 一般家庭でIPv6を利用するには、複数のレベルでIPv6対応がなされている必要があり、大きく分けると、ISPによりIPv6接続が提供されていること、利用するインターネット上のサービスがIPv6接続に対応していること、ルーターなどのインターネット接続に利用する機器がIPv6に対応していること、そして通信するホストがIPv6接続に対応していること、などとなる。 このうちオペレーティングシステム (OS) やアプリケーションなどのソフトウェアは、細かい差異こそあれ、既にIPv6への対応を終えているものが多い。 また、通信経路となるISPによるIPv6の対応は、NTTのフレッツ 光ネクストIPv6 IPoE接続サービスの登場や、移動体通信事業者によるモバイルインターネットサービスのIPv6化がなされたことにより、普及が進んでいる。 インターネット上の各々のサービスサイト(ウェブサイトなど)はGoogleなど海外サービスを中心にIPv6対応が進みつつあるが、日本のサービスの多くは未だIPv6での接続に対応しておらず、提供が最も遅れている分野である。 ソフトウェアやインターネット上のサービスのIPv6対応は、IPv6と従来のIPv4の両方が利用可能という形で行われ、接続相手の利用可能なIPのバージョンにより、どちらを利用するか(自動的に)選択するようにするのが一般的である(IPv4との相互運用を参照)。 今後は、IP放送・IPテレビ電話・IP電話・IoTなどのエンドユーザサービスへのIPv6の採用が進むことが想定され(一部は展開されている)、そのようなIP上の専用サービスがIPv6の普及の牽引役となることも期待されている。一方で強力なキラーアプリケーションの不在も指摘されている。
※この「現状と展望」の解説は、「IPv6」の解説の一部です。
「現状と展望」を含む「IPv6」の記事については、「IPv6」の概要を参照ください。
- 現状と展望のページへのリンク