王権神授説の提唱とは? わかりやすく解説

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王権神授説の提唱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/17 02:03 UTC 版)

王権神授説」の記事における「王権神授説の提唱」の解説

ヨーロッパ中世末、封建領主のもとに隷属する農奴主たる労働力としてき荘園経済ゆきづまり見せてきた。危機陥った貴族聖職者などの封建領主層はさまざまなかたちで巻き返し図ったが、他方ではアメリカ大陸から銀が大量に流入することなどによって貨幣経済進行し新興市民階級台頭してきた。しかし、その市民階級単独政治社会を動かす力はなかった。こうしたなかで、王権市民階級の力を一部取り込み封建領主臣僚化し国外的には常備軍設けて教権皇帝対抗しながら国内的に封建勢力抵抗抑えようとした。このようにして展開され絶対王政であったが、実際に微妙な均衡の上立っており、みずからの支配権は神によって授けられたものであるという王権神授説によって、自己の権力の正当化はかった。 「絶対王政」も参照 王権神授説信奉した君主としては、イングランドジェームズ1世スコットランド王としてはジェームズ6世)とその息子チャールズ1世や、フランスルイ14世が有名である。なかでもジェームズ1世はみずから『自由な君主国真の法』(1598年)という論文書いており、ここでいう自由な君主国」とは、王は議会からの何の助言承認必要なく、自由に法律勅令制定することができるという意味である。ジェームズ1世は、1609年イングランド議会でも「王が神とよばれるのは正しい。そのわけは、王が地上において神の権力にも似た権力ふるっているからである。……王はすべての臣民あらゆる場合裁き手であり、しかも神以外のなにものにも責任負わない」と演説した王権神授説をはじめて唱えたのは、16世紀フランスの法学者経済学者として知られるジャン・ボダン(1530 - 1596)であったフランス国内を二分した宗教戦争であるユグノー戦争(1562-98年)のさなかにボダン著した国家論』(1576年)では王権神授説をふくむ近代的な主権論説かれている。 イングランドにおいてもロバート・フィルマーが『父権論(Patriarcha)』(1680年)において「国王絶対的支配権人類の祖アダムの子どもに対す父権由来する」との論を展開している。 ジャック=ベニーニュ・ボシュエ(1627-1704)は、フランス教会独立擁護し、『哲学入門』・『世界史叙説』・『前説教集』等の著書知られる思想家であり、宮廷説教師として知られる。その概要は、ルイ14世王太子講義した一節端的にあらわれるとされており、『世界史叙説』(1685年)においても、「神は国王使者としており、国王通じて人びと支配している。……国王人格神聖であり、彼にさからうことは神を冒涜することである」との記述見られる。この王権神授説理論的根拠としては、新約聖書の『ローマ人への手紙13章考えられている。

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王権神授説の提唱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/09 03:15 UTC 版)

ジャック=ベニーニュ・ボシュエ」の記事における「王権神授説の提唱」の解説

ボシュエは、フランス教会独立擁護しルイ14世宮廷説教師として、専制政治王権神授説支持したことで知られる。『世界史叙説』(1685年)では「神は国王使者としており、国王通じて人びと支配している。……国王人格神聖であり、彼にさからうことは神を冒涜することである」[要出典]という王権神授説展開している。

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