獣魔術(じゅうまじゅつ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 02:09 UTC 版)
「3×3 EYES」の記事における「獣魔術(じゅうまじゅつ)」の解説
約2000年前、无となった大魔道士ベナレスが「无にしか使えない術」をコンセプトに編み出した強力な秘術。己自身の生命力「精(ジン)」を引き換えに、特殊能力を持つ「獣魔」と呼ばれる魔法生物を召喚し戦闘に用いる。通常の闇の怪物や魔獣は「能力」と「自我」と「肉体」を持つが、獣魔は「能力」のみを有し自我や肉体を持たず、普段は0.3ミクロンのごく微小な基本核粒子となって契約者に寄生している。獣魔の肉体は召喚に応じて、契約者の精や細胞、周囲の元素を用いてその都度構築されるため、無限に復元でき、撃破されても死亡することはない。 獣魔術は術士の修行をせずとも契約すれば誰でも扱え、術発動に際して呪文や呪具を用いる必要はなく、名前を呼べば1秒未満で現れ、しかも威力が大きいため非常に使い勝手が良い。しかし獣魔は術者自身の精を大量に喰らい続けるという回復不能かつ致命的なデメリットがあるため、扱える者は実質的に無限に肉体の再生ができる无のみである。普通の人間が獣魔を扱うと、契約しているだけで精が消費され続け、実際に召喚するとさらに大量の精を喰われる。普通の人間が獣魔術を使用する場合、獣魔を一度召喚するだけで急激に肉体が痩せ細り、わずか数度の召喚で肉体が致命的なダメージを受け死亡する。10体近い獣魔と契約している場合、ただそれだけで普通の人間には耐えることができないほど精を消耗する。ただし獣魔を「仮死休眠状態」という封印状態すれば精の消費はなく害はなくなる。また无であっても大量の獣魔を同時に召喚すると莫大な精を一気に失ってしまい肉体が崩壊する。 獣魔はその卵に血をかけることで孵化し、生まれた獣魔の額に血で梵字を記すことで契約となる。ただし生まれた獣魔は空腹状態で基本的に暴れまわるため、禁術結界の中で契約を行わないと周囲に甚大な被害が出る。孵化させたものの契約しない場合、獣魔は数日で餓死する。獣魔の卵は茶碗を逆さまにしたような形状をしており、通常は握り拳程度の大きさであるが、中には大型のものもある。卵はエキドナと呼ばれる獣魔の女王が産む。エキドナはベナレスが試作した「獣魔の卵を産む能力」のある獣魔と魔獣のハイブリッドである。非常に使い勝手の良い獣魔術も親であるエキドナに対しては効果を発揮しない。 基本的に獣魔を使役出来るのは契約した本人のみであるが、他者に獣魔の制御権を「委任」することも可能である。ただしこの場合、召喚に消費される精は契約者本人のみである。また他人への「譲渡」も可能。なお、第一部で八雲が土爪(トウチャオ)を倒しているが、この獣魔は周(チオウ)が飼い慣らした使い魔であって契約したしもべではないようである。作者によれば、獣魔の概念はウルトラセブンのカプセル怪獣をモデルにしたらしい。 ベナレスは「百の獣魔を操る」といわれ、八雲が使用した獣魔は通算9種、続編を含めると現在計14種である。以下に作中で使用されたものを記す。
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