犯罪計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/09 14:16 UTC 版)
「正寿ちゃん誘拐殺人事件」の記事における「犯罪計画」の解説
退職後、Kはまもなく長崎の実家に戻り、しばらく遊んで過ごした後、同年8月1日から同市内の石油会社に入社し、ガソリンスタンドの給油・パンク修理などの仕事に従事。しかし、昔の知人から依然として冷たくあしらわれたように感じたことから、実力で同級生・同僚に仕返ししようと決意した。 やがて、Kは芸能娯楽雑誌などで紹介された映画スターなどの豪華な私生活に憧れ、容貌もスタイルも頭も良く、金があり、体力もあってスポーツが堪能で、外国語も上手な映画の主人公のようなカッコいい男を強く夢に描くようになり、「自分も金を得て、いい家に住んで贅沢な生活をし、ボディ・ビルで体を鍛え、各種のスポーツが上手で英語も喋れる男になりたい。そうなれば、自分を馬鹿にしたり威張っていたりした者たちを見返してやることもできる」などと考えるようになった。そのような欲望を満たすための資金獲得の方法として、同年秋ごろからは女優や女性歌手を標的とした身代金目的の誘拐を半ば空想的に頭に描くようになり、ノートに100名以上の女優や女性歌手の名前や、身代金の金額を記入したりした。やがて、その計画はエスカレートし、1968年(昭和43年)5月ごろには「誘拐した女優らの裸体写真を撮ったり、強引に肉体関係を結んだりして、それを種に脅せば、相手は人気商売だから要求通り金を出すだろう」と考えたり、奪った身代金の使途をノートに記入したりした。 その間も石油会社で働き続けていたが、職場に楽しさを感じることができず過ごすうち、「贅沢でカッコいい生活をしたい」という欲求は次第に強まっていき、最終的には「誘拐計画を実現するため、時期を見て会社をやめて上京しよう」と考えていた。そのような中、同年7月初めごろに上司から仕事に不手際があったとして殴られたりしたため、ますます仕事が嫌になり、上京の決意を固め、同月25日には親にも相談せず石油会社を退職。翌26日、家人に「俺も男や。一人ででっかいこと、一生一度の人生だ。のらりくらりやっておれん」と記した書き置きを残して家を出、同月28日に東京に着いた。
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