漢文訓読文とは? わかりやすく解説

漢文訓読文

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 13:47 UTC 版)

漢文訓読」の記事における「漢文訓読文」の解説

漢文訓読したものを更に日本語文体として書き直した日本語文章を漢文訓読文(かんぶんくんどくぶん)あるいは単に訓読文くんどくぶん)と呼ぶ。一般に訓み下し文・書き下し文とも呼ばれている。訓読したもの日本語文章したものであるから文語体仮名交文として表記され日本語口語文にまで直したもの(現代語訳)は含まれない。 普通は漢字片仮名交り文で書かれるが、全文平仮名文、全文片仮名文の例も存在し、漢文訓読文をそのまま引用する場合にはその原文に従って引用されるのが一般的である。また、近年において片仮名原文漢字対す振り仮名平仮名原文付されヲコト点に対して用い訓点資料もある。 漢文訓読文は奈良時代ら行われていたことが、『続日本紀』宣命から推定されている。訓読記号を持つ現存最古資料1つ奈良時代写本『続華厳経略疏刊定記』があり、語順符という読み順を示す漢数字付けられている。奈良時代末期延暦2〜7年(783-788)ごろ付けられたと考えられる全文訓点施されているわけではないが、読解のための補助的な役割をしていたと考えられるまた、枕草子』や『源氏物語』などにも漢文訓読文からの引用部分見られる中世以後初学者民衆向けに漢文訓読体書かれ歴史書儒学書、仏教経典などが現れるようになったほか、軍記物語などにも影響及ぼしている。江戸時代には庶民向けを中心に広く定着した。なお、明治から昭和後期にかけて公文書新聞・雑誌用いられた「普通文」と呼ばれる文語文文語体日本語)は漢文訓読体影響受けて発達した文体であると考えられている。

※この「漢文訓読文」の解説は、「漢文訓読」の解説の一部です。
「漢文訓読文」を含む「漢文訓読」の記事については、「漢文訓読」の概要を参照ください。

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