演奏効果とは? わかりやすく解説

演奏効果

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 04:41 UTC 版)

タムタム」の記事における「演奏効果」の解説

ヨーロッパで最初にタムタム用いられたのは、グルックによる、フランス革命指導者ミラボー葬送行進曲1791年とされるが、それ以降ヨーロッパにおいてタムタム嘆き恐怖ドラマチック表現するため、金管楽器の重い和音一緒に使われた。 弱音での使用単音単独叩かれるタムタム弱音は、独特のぞっとするような痛ましげな音がする。ベルリオーズの『管弦楽法』では、 での効果的な使用例としてマイヤベーアの『悪魔ロベール第3幕音楽挙げられている。ロマン派以降においても、チャイコフスキー交響曲第6番悲愴第4楽章での、トロンボーンチューバ絶望的なコラール導き出すタムタムソロ(なお、「悲愴交響曲においてタムタム使用されるのはこの1打のみである)や、マーラーの『大地の歌第6楽章「告別」冒頭部分での、低音楽器組み合わせられタムタムなどの使用例がある。 ロールによるクレッシェンド 最弱音から最強音まで演奏が可能であり、タムタムが最も本領を発揮する使用方法である。この方法で得られるオーケストラ響きによく溶け込み全体響き倍加させる効果がある。このような使用例としては、メシアンの『トゥーランガリラ交響曲』の第5、第10楽章終結や、マーラー交響曲第2番第5楽章ウェーベルンの『管弦楽のための6つの小品』第4曲などがある。タムタム巨大な金属の塊であることに加え硬質でないことから反応速度が遅い。このためロールでのクレッシェンド時間をかけて行われることが普通であるが、ストラヴィンスキーの『春の祭典』、レスピーギ交響詩ローマの祭り』第1曲「チルチェンセス」のように、短時間音量上げることを要求する楽曲もある。 強音での使用単音ロールによる最強音と違い単音での強音はオーケストラ響きからは分離した圧倒的なアクセントとなる。クライマックス部分見られる他、オルフの『カルミナ・ブラーナ』や、コープランドの『市民のためのファンファーレ』のように、曲の開始使われる場合がある。刺激的な金属音であることから、レッド・ツェッペリンのようにハードロックでの使用例もある。 エスニックな表現として 中国由来楽器であるため、アジア、特に中国イメージさせる楽器として使用方法もある。ラヴェルの『マ・メール・ロワ第3曲「パゴダ女王レドロネット」の中間部使用例がある。また、中国舞台としたプッチーニ歌劇トゥーランドット』ではタムタムゴング効果的に使用されているが、特に第1幕では、求婚合図として「3発の銅鑼」が設定されており、ストーリーのうえでも重要な位置占めている。

※この「演奏効果」の解説は、「タムタム」の解説の一部です。
「演奏効果」を含む「タムタム」の記事については、「タムタム」の概要を参照ください。

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