第6楽章「告別」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 13:36 UTC 版)
Schwer(重々しく) ハ短調 4/4拍子 拡大されたソナタ形式。アルト独唱。 演奏時間にして全体の4割以上を要する長大な楽章である。詩は前半部分が孟浩然の「宿業師山房期丁大不至」、後半部分が王維の「送別」によっている。ベートゲの詩は唐詩に忠実だが、マーラーが2つの詩を結合させた上、自由に改変、追加している。 曲の最後は「永遠に」の句を繰り返しながらハ長調の主和音(ハ-ホ-ト)に至るが、和音に音階の第6度音のイ音が加えられて(ハ-ホ-ト-イ)となっているため、ハ長調ともイ短調ともつかない、閉じられない印象を残す(この和音は、ベルクのヴァイオリン協奏曲(変ロ-ニ-ヘ-ト)でも結尾に使われているほか、後にはシックスス・コードとしてポピュラー音楽でも多用される)。マーラーはこの部分にGänzlich ersterbend (完全に死に絶えるように)と書き込んでいる。 この楽章のみで約30分の演奏時間を持つ、非常に長大な楽章である。
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