津軽の地蔵講の習俗とは? わかりやすく解説

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津軽の地蔵講の習俗

名称: 津軽の地蔵講の習俗
ふりがな つがるのじぞうこうのしゅうぞく
種別1: 風俗習慣
保護団体名:
選択年月日 1994.12.13(平成6.12.13)
都道府県(列記): 青森県
市区町村(列記):
代表都道府県 青森県
備考 所在地同一都道府県内のもの(このデータ種別1から移行しています)
解説文: わが国各地には、地蔵信仰に基づく多様な民間信仰みられるが、青森県津軽地方は現在でも地蔵信仰濃厚に残る数少ない地域一つである。
 津軽地方々では、必ずといってよいほど集落のはずれに地蔵が祠に祀られている。この地方では、地蔵病気災難肩代わりしてくれる「身代わり地蔵」として信仰されたり、子供成長祈願する子育て地蔵」として祀られたりしている。また、小さな子供が死ぬと、墓に小さ地蔵建てる習俗が今も盛んに行われており、村境祀り悪病災難入らないようにと願う境の神の性格色濃く残っている。地蔵堂祀られる地蔵ムラ持ちのものであったり、個人奉納したのである
 こうした地蔵信仰中心となっているのは、中高年女性組織する地蔵講であり、各集落ごとに地蔵講結成され活発な活動行っている。
 ムラ地蔵講旧暦により毎月二十三日行われる。この日は輪番制で宿を務め、講員が集まって経文唱えた後、手料理などを食べながら雑談などをして楽しむ。また、毎月地蔵講のほかに旧暦六月二十三日には、集落のはずれの地蔵堂集まって宵宮をし、堂内飾りさまざまな供え物をして供養をする地域もある。そしてこの日には、地蔵にオセンダクとよぶ新し着物作って着せ地蔵の顔を化粧し直す習俗広く行われている。
 北津軽郡金木町川倉【かなぎまちかわくら】の地蔵堂はなだらかな丘陵一画にあり、賽の河原霊場付設されている。ここは津軽地方地蔵信仰中心地であり、本堂には死児供養のために供えられ大小さまざまの地蔵衣服履き物玩具類所せましと祀られている。この地蔵縁日旧暦六月二十三、二十四日で、この日は各地から亡くなった子供供養のために多くの人たちが参詣訪れ本堂諷誦文【ふじもん】を奉納する
 また、この期間中境内イタコとよぶ民間巫女集まり口寄せ行っているが、かつてはこの夜に参詣する老女たちによって盆踊り行われていたという。
 以上のように、津軽地方は現在でも地蔵への信仰色濃く残っており、中高年女性中心とする地蔵講が今も活発に活動行っている地域である。この地域地蔵信仰また、この地方民間信仰特色づけているイタコとの密接な関係も想定されるのである



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