注意が必要な設備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 09:00 UTC 版)
シャッター式防火戸 - 火災が発生すると作動して閉まろうとするが、挟まれてしまうと負傷したり防火・煙を遮断するという意義を減らすため絶対にくぐってはならない。シャッター式の防火戸は必ずその横に避難用の扉があるので探すこと。落ち着くことは迅速な避難だけでなく、煙を吸わないためにも重要である。 エレベーター - 地震の時と同様止まったり閉じ込められる可能性があるので使ってはならないとされる。ただし、給電や配電に火事対策が取られた非常用エレベーターというものが存在し、高さ31メートル以上、もしくは11階建て以上の建築物には消防法で設置が義務付けられている。もっとも、これは高層建築での火災時に消防隊員が迅速に突入するためのものであり、設置場所も一般利用者には目につきにくい場所のことも多い。このため避難する際にはこれを積極的に使うことを考えるよりも、非常口から避難階段・外階段に出たほうが賢明である。 地下施設 - 地下街や地下鉄は人が集まり、煙も地上施設に比べてたまりやすいためにパニックや将棋倒しになりやすい。従業員・係員の指示に従って冷静に避難することが大事である。特に列車乗車中に火災に遭遇した場合、安易なドアコックの操作は厳に慎まなければいけない。ドアコックを操作するとドアを手動であけることが出来るようになるが、これを作動させると運転士が異常を感知して列車を直ちに停止させてしまう。この場合、運転士・車掌は火災のために停車したということが分からず、迅速な対策がとれない。また停止場所がトンネル内や鉄橋上である場合には避難・消火の大きな妨げになるので、列車内での火災を発見した場合はまずは運転士もしくは車掌に連絡し指示を仰ぐことが大切である。近年、最前部・最後部まで行かなくとも連絡をつけられる対話式の車内非常通報装置(SOSボタン)が普及しつつある、この装置もボタンが押された場合は停止義務があるが、火災だとわかるとすぐに運転を再開でき、安全な場所まで運行したうえで避難できるのが大きな違いである。たとえば、大阪市交通局では地下鉄乗車中に火災に遭遇した場合には、安全な車両に移動したうえで、非常通報装置を使って乗務員に連絡を取り、車内に備え付けの消火器を用いて初期消火を行うべきだとの見解を示している。
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