民本とは? わかりやすく解説

民本

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 14:54 UTC 版)

孟子」の記事における「民本」の解説

孟子領土軍事力拡大ではなく人民の心を得ることによって天下取ればよいと説いた王道によって自国人民だけでなく、他国人民からも王者仰がれるようになれば諸侯もこれを侵略することはできないという。 恵王から利益によって国を強くする方法について問われると、孟子は、君主利益でなく仁義によって国を治めるべきであり、そうすれば小国であっても大国負けことはないと説いた孟子によれば天下を得るためには民を得ればよく、民を得るためにはその心を得ればよい。では民の心を得るための方法何かといえば、それは民の欲しがるものを集めてやり、民の嫌がるものを押し付けないことである。民は安心した暮らし求め、人を殺したり殺されたりすることを嫌うため、もし王者仁政行えば天下の民は誰も敵対しようとせず、それどころ自分父母のように仰ぎ慕うようになるという。故に孟子は「仁者敵無し」(恵王章句上)と言い、また「天下に敵無き者は天吏(天の使い)なり。然(かくのごと)くにして王たらざる者は、未だ之(これ)有らざるなり」(公孫章句上)と言ったのである孟子によれば、僅か百里四方小国の君主でも天下王者となることができる。覇者事績について斉の宣王から問われたときも、孟子は、君主覇道でなく王道を行うべきであり、そうすれば天下役人は皆王の朝廷仕えたがり、農夫は皆王の田野耕したがり、商人は皆王の市場商売したがり、旅人は皆王の領内通行したがり、自国君主を憎む者は皆王のもとへ訴えたがるだろう。そうなれば誰も王を止めることはできない、と答えている。もちろん農夫からは農業税、商人からは商業税、旅人からは通行税得て国は豊かになり、また人民も生活が保障されてはじめ孝悌忠信教え込むことができるようになる孟子の民本思想はその経済思想とも密接に関連しており、孟子唱えた井田制」もこのような文脈捉えられるきだろう。 しかし、これは当時としては非常に急進的な主張であり、当時君主たちに孟子思想受け入れられない原因となった孟子は「民を貴し為し社稷之(これ)に次ぎ、君を軽し為す」(盡心章句下)、つまり政治にとって人民が最も大切で、次に社稷国家祭神)が来て君主などは軽いと明言している。あくまで人民あっての君主であり、君主あっての人民ではないという。これは晩年弟子語った言葉であると考えられているが、各国君主との問答でも、「君を軽し為す」とは言わないまでも人民重視する姿勢孟子一貫している。絶対権力者であるはずの君主地位社会の一機能を果たす相対的な位置付け考えこのような言説は、自分たちの地位守りたい君主の耳に快いはずがなかったのである

※この「民本」の解説は、「孟子」の解説の一部です。
「民本」を含む「孟子」の記事については、「孟子」の概要を参照ください。

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