毎日新聞のグリコ・森永事件に関する捏造事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/05 03:46 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動毎日新聞のグリコ・森永事件に関する捏造事件(まいにちしんぶんのグリコ・もりながじけんにかんするねつぞうじけん)は、1989年に起きた毎日新聞の誤報・記事捏造事件である。朝日新聞の珊瑚損傷記事捏造、読売新聞の連続幼女誘拐殺害犯のアジト発見記事捏造と並んで「平成元年の三大誤報」といわれる[1]。
概要
1989年6月1日、毎日新聞夕刊に「グリコ事件で取り調べ 江崎社長の知人ら4人」「発生後5年2か月 恐かつ、脅迫容疑で 3府県捜査当局 江崎社長に恨み?」といった見出しが踊り、一面トップから社会面まで当時社会現象となっていたグリコ・森永事件の犯人逮捕のスクープ記事が掲載された。
しかし、ほどなくして記事の内容が全くの虚偽であることが判明し、毎日新聞社は対応に追われた。当時、グリコ・森永事件における新聞各社の取材競争は熾烈を極めており、功を焦った記者の捏造という結果を引き起こしてしまった。
事件の影響
記事の内容の全てが誤りであることが判明したため、岩見隆夫編集局長(当時)が引責辞任。6月10日に「行き過ぎ紙面を自戒」「本来、万全を期すべき二重、三重のチェックという点で欠けるところがあった」といった謝罪文を紙上に掲載した。
脚注
- ^ 『西日本新聞』 1990年3月31日 朝刊O版22面。 西日本新聞社社会部長(当時)の市村純一によると「サンゴ、グリコ、アジト」としている。
参考文献
- 池田龍夫、『新聞の虚報・誤報――その構造的問題点に迫る』、創樹社、2000年
関連項目
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固有名詞の分類
平成時代の事件 |
保険金不払い事件 滝本弁護士サリン襲撃事件 毎日新聞のグリコ・森永事件に関する捏造事件 歌舞伎町ビル火災 杉並区歴史教科書採択騒動 |
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