機能の位置の性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/15 01:19 UTC 版)
第1機能 – 先導(leading)機能、あるいは計画機能、主要機能、基本機能、支配する機能。これは最も強く意識的な機能であり、最も活用される心理機能である。人の人生観や役割は主にこの機能の性質によって決定される。一般的にこの機能の使用には非常に自信があり、脅かされたとしても防御することができる。 第2機能 – 創造(creative)機能または補助機能は、先導機能に次ぐ影響力を持つ。これはその本質を達成するにあたって先導機能のはたらきを手助けする。一般的にこの機能の使用には先導機能ほどの自信はない。結果として、創造機能は個人が挑まれたり脅かされたりしたとき、または新しく複雑なタスクやデータを扱うときに、役に立たなくなることがある。 第3機能 – 役割(role)機能は、弱いが意識的な機能である。一般的に役割機能は使用が必要な分野では最低限適切であるようにはたらこうとし、社会適応の状況でそれを使用する(例えば、初対面の相手に自己紹介をする際に)。しかしながら、概して役割機能が制御または信用されることはほとんどなく、それに対する批判は過度なまでに認識される。役割機能に関する問題を克服するためには、他の誰かの強力な機能からの巧みな支援が必要とされる。 第4機能 – 脆弱(vulnerable)機能、もしくは 「最も抵抗の少ない場所(place of least resistance)」は、弱く意識的な機能であり、最も弱い心理機能である。この機能は全く使用できないものだと痛感され、強制されると否定的な反応をする。この機能に関する問題を克服するためには、他の誰かの強力な機能(望ましくは第8機能)からの巧みな支援が必要とされる。 第5機能 – 暗示(suggestive)機能、または双対を探求する(dual-seeking)機能は、弱く無意識的な、大きく不足した機能である。これがもたらす困難を克服するためには、この機能に自信を持つ人間からの支援が必要となる。自らの意思に任せたとき、暗示機能は見過ごされてしまう。 第6機能 – 動員(mobilizing)機能。これは弱く無意識的な、しばしばよく理解されない機能である。それにもかかわらず、この機能は行動に強力な影響力を及ぼす。この機能を理解するためには、自身を持ってこれを使用する人物からの支援を必要とする。多くの場合、個人はこの機能の使い方を全く知らないことにのみ気付く。 第7機能 – 監視(observant)機能、あるいは無視(ignoring)機能、制限(restricting)機能、個人的知識の機能。これは強力だが無意識的な機能である。一般的に人はこの機能をよく把握しているが、その使用を大幅に制限しようとする。主張が制限を必要とする場合、またはその本質にふけることが困難であるとき、この機能は無視される。同時にプライバシーや縄張りへの他人の介入、あるいはその他の望まない交流を制限するためにこの機能を使用する。 第8機能 – 実証(demonstrative)機能、または背景(background)機能。この機能は精神にとても深く根差しており、通常はその存在や使用を意識的に認識されない。先導機能と同程度に強力で、双対関係(関係性の項を参照)にある人物の弱点を守るために静かにはたらく傾向がある。 モデルAは正式なタイプ名称を規定する。ソシオニクスのタイプ名は、先導機能-創造機能-外向/内向によって成り立っている。例えば、ILEは先導機能にIntuitive(直観)、創造機能にLogical(論理)を持つExtroverted(外向)タイプである。ESIは先導機能にEthics(倫理)、創造機能にSensing(感覚)を持つIntroverted(内向)タイプである。
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