東日本大震災と日本国籍取得
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 08:06 UTC 版)
「ドナルド・キーン」の記事における「東日本大震災と日本国籍取得」の解説
キーンは、ニューヨークと東京に半年ずつ交互に棲む生活を約35年間続けていたが、2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災を契機に日本国籍を取得し日本に永住する意思を表明。同年9月1日に永住のため来日したキーンは、「不思議なことに、和歌や物語には古来、地震や津波がほとんど出てこない。自然の無慈悲を嘆いて廃墟のまま放っておかないで、何度でもそれまで以上のものを立て直してきた。それが日本人です」「美意識さえ心にあれば、形あるものをなくしても必ず再建できる」と日本に寄せる思いを語り、「地元の人々を少しでも勇気づけたい」と東北地方で講演活動を行った。2012年(平成24年)3月8日に帰化が認められ、正式に日本人となった。 2013年(平成25年)1月24日、北区立中央図書館1階に、キーンが寄贈した書籍や絵画を公開する「ドナルド・キーンコレクションコーナー」が開設した。 同年9月21日、菓子メーカー・ブルボンが、新潟県柏崎市にキーンの業績を紹介する記念館「ドナルド・キーン・センター柏崎」をオープンした。 2019年(平成31年)2月24日6時21分(JST)、心不全のため東京都の病院で死去。96歳没。日本をこよなく愛した文学者の死は、大きく報じられた。叙従三位。 2020年(令和2年)1月8日、養子のキーン誠己(#養子の項を参照。)は、ドナルド・キーンの命日2月24日を「黄犬(キーン)忌」と名付け、キーンを顕彰するイベントを毎年開くことになったと発表した。自宅近くの寺にある墓標にも幼少期に飼っていた愛犬の黄色いイラストともに「黄犬」の文字が刻まれている。
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