本設備
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/07 09:17 UTC 版)
石岡第一発電所は1911年(明治44年)8月に竣工した水力発電所である。本発電所は茨城県北茨城市に位置し、二級河川である大北川水系の本流から取水し発電している。この大北川本流は総長22.2キロメートル、流域面積195.5平方キロメートルの河川であり、茨城県北茨城市の磯原市街東端に河口がある。大北川水系では、石岡第一発電所の他に石岡第二発電所・横川発電所が本流沿いに、花園川発電所が支流沿いに設けられている。 本発電所は、取水堰堤・沈砂池・水路橋・水槽・調圧水槽・発電機室・変圧器室といった施設から構成される。取水堰堤から取り入れられた水は、総延長約3,500メートルの水路を通り石岡第一発電所へ到達する。水路は導水路と水圧鉄管から成り、導水路の部分が2,892メートル、水圧鉄管の部分が568メートルの長さとなる。導水路は隧道と開渠から成り、主要部の平均幅は2.1メートルで、高さも2.1メートルである。水圧鉄管は管径が1.6メートルで、石岡第一発電所の竣工当初は継ぎ目無しの溶接鉄管が使われていた。石岡第一発電所での発電後は放水され、これが下流にある石岡第二発電所にて再利用される。 石岡第一発電所の発電設備は、同期発電機1台と出力5,540キロワット横軸フランシス水車から成る。本発電所の竣工当初は、発電設備は二組の発電機と水車から構成されていた。一組目はゼネラル・エレクトリック(GE)製の1,000キロワット発電機とエッシャーウイス製の横軸フランシス水車で、二組目も同じくGE製の3,000キロワット発電機とエッシャーウイス製の横軸フランシス水車であった。 2009年5月22日時点での石岡第一発電所の諸元は下記の通り。 河川名:大北川水系大北川 発電形式:水路式 発電方式:流込み式 最大出力:5,500キロワット 常時出力:1,100キロワット 最大使用水量:3.90立方メートル毎秒 有効落差:161.10メートル 流域面積:87.9平方キロメートル 水車:横軸フランシス水車 出力5,540キロワット1台 発電機:同期発電機1台 所有者:東京発電
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