設備全体のエネルギー収支
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/13 10:49 UTC 版)
「エクセルギー」の記事における「設備全体のエネルギー収支」の解説
以上の機器別収支を集めてまとめた設備全体のエネルギー収支を、下表に示す。 表8 設備全体のエネルギー収支(熱電併給)区分項目エンタルピーエクセルギー kJ/s % % kJ/s % % 流入 燃料 41400 86.7 100 43095 97.3 100 燃焼用空気 0 0 0 0 ボイラ給水 6366 13.3 1189 2.7 〆 47766 100 44284 100 流出 発生電力 6254 13.1 81.1 6254 14.1 35.6 抽気熱量 3092 6.5 1097 2.5 背気熱量 29352 61.5 8427 19.0 ボイラ排ガス 5630 11.8 11.8 1941 4.4 4.4 燃焼器放熱 1116 2.3 7.2 823 1.9 5.7 熱交換器放熱 1620 3.4 1299 2.9 配管放熱 437 0.9 279 0.6 タービン漏洩 136 0.3 59 0.1 タービン放熱 125 0.3 67 0.2 燃焼器 LW --- --- 0 12534 28.3 54.3 熱交換器 LW --- --- 10258 23.2 配管 LW --- --- 174 0.4 タービン LW --- --- 1067 2.4 〆 38959 100 16971 100 エンタルピー収支では、抽気・背気の熱量を額面どおり過大に評価する。本設備のように背気の熱を加熱用熱源として利用する場合は、損失がほとんどないとの誤った印象を与える。 一方、エクセルギー収支を見ると、大きな損失がボイラ(燃焼器・熱交換器)での燃焼と熱交換にあることがわかる。この損失を少なくするには、燃焼温度を(燃焼用空気量を理論空気量に近づけて)高くして、ボイラの圧力と温度を高くして燃焼ガスとの温度差を小さくする等の対策を行うのが有効と思われる。さらには、ボイラ排ガスの持ち出すエクセルギーも少なくないことから、排ガスを用いた給水加熱、燃焼用空気・燃料の予熱、その他の対策も必要と思える。
※この「設備全体のエネルギー収支」の解説は、「エクセルギー」の解説の一部です。
「設備全体のエネルギー収支」を含む「エクセルギー」の記事については、「エクセルギー」の概要を参照ください。
設備全体のエネルギー収支(発電のみ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/13 10:49 UTC 版)
「エクセルギー」の記事における「設備全体のエネルギー収支(発電のみ)」の解説
この場合の設備全体のエネルギー収支を下表に示す。 表10 設備全体のエネルギー収支(発電のみ)区分項目エンタルピーエクセルギー kJ/s % % kJ/s % % 流入 燃料 41400 86.7 100 43095 97.3 100 燃焼用空気 0 0 0 0 ボイラ給水 6366 13.3 1189 2.7 〆 47766 100 44284 100 流出 発生電力 13360 28.0 81.1 13360 30.2 30.2 排気熱量 25294 53.0 0 0.0 ボイラ排ガス 5630 11.8 11.8 1941 4.4 4.4 燃焼器放熱 1116 2.3 7.2 823 1.9 5.7 熱交換器放熱 1620 3.4 1299 2.9 配管放熱 437 0.9 279 0.6 タービン漏洩 136 0.3 59 0.1 タービン放熱 170 0.4 71 0.2 燃焼器 LW --- --- 0 12534 28.3 59.8 熱交換器 LW --- --- 10258 23.2 配管 LW --- --- 174 0.4 タービン LW --- --- 3480 7.9 〆 38959 100 16971 100 この場合、排気は外界と平衡しているので、ここから仕事(および熱)を取り出すことはできない。しかし、エンタルピー収支では 20 ℃、89.9 % の湿り蒸気を飽和水まで冷却して得られる熱量 25294 kJ/s を計上しているので、「タービン排気に大きな無駄がある」という誤った結論につながりやすい。 エクセルギー収支によれば、タービンの損失が 7.9 % に増加しているのがわかる。復水タービンで蒸気を低圧まで膨張させたため、元々良くなかったタービン効率の影響が大きく現れたものと判断される。復水タービンとするのであれば、タービンの改良が必要かもしれない。
※この「設備全体のエネルギー収支(発電のみ)」の解説は、「エクセルギー」の解説の一部です。
「設備全体のエネルギー収支(発電のみ)」を含む「エクセルギー」の記事については、「エクセルギー」の概要を参照ください。
- 設備全体のエネルギー収支のページへのリンク