木戸孝之介と同伴者など
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/18 07:44 UTC 版)
「プリズンホテル」の記事における「木戸孝之介と同伴者など」の解説
木戸 孝之介 主人公。章によっては狂言回しとなり、この物語は孝之介を「僕」とした一人称と三人称の両方で語られる。 極道小説『仁義の黄昏』で売れっ子となった小説家。文化人ではあるが、幼いころ、母親が自分と父の元から去ってしまったことがトラウマになっており、その時から精神年齢の成長が止まってしまっている。この物語は群像劇であるが、シリーズ全体においては彼の成長がテーマとなっている。 前述の通り子供がそのまま大人になったような人物で、性格は破綻しており(本人曰く「偏屈」)、自己中心的でプライドが高く、愛情を憎まれ口や暴力でしか表現できない。富江や清子には日常的にDVまがいの暴力を振るい、同業者や編集者にもしばしば襲い掛かる。反面、人が見ていない場では優しい面を覗かせ、女性の涙に弱い。 木戸 富江 孝之介の継母。 孝之介には事あるごとに「グズでノロマでブス」と罵られ暴力を振るわれるが、それをものともせず母としての勤めを尽くす人格者。 また孝之介も本心ではかなり富江に依存している。 田村 清子 孝之介から月々20万円の手当てを受け取り、彼の秘書的(もしくは奴隷的)役割を担っている女性。元々はヤクザの妻。 100人の男が見て100人の男が振り返るぐらいの美女であるが、かなり抜けている性格であり、孝之介の憎まれ口にも傷つく様子もなく、的外れな反応をすることが多い。 日常的に受ける暴力に対しても終始無抵抗であり、一見、立場上逆らえないだけであるかような印象を与えるが、孝之介が投げた手桶に自ら当たりに行く描写があるなど、実際は力加減の分からない子供をあやしている感覚に近いと思われる。孝之介の屈折した愛情にも気づいており、家庭を支えてくれていることに感謝している。 娘の他に、寝たきりの母がいる。 田村 美加 清子と元夫の正男との間に産まれた一人娘で、6歳。 年齢の割にかなりしっかりしており、家事や掃除、料理・炊事などをこなす他、言動も筋が通っている。また、大人が鑑賞するような芸術にも興味を抱く。 『秋』では顔のない父親の絵を描くなど、孝之介との間には隔たりが存在していたが、次第に心を通い合わせ、『春』で再登場した時には清子と同じように孝之介の性格を達観している。
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