日本の合気道との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/19 19:56 UTC 版)
日本の合気道(あいきどう)とハプキドーは、歴史的経緯からも技術内容からも別個の武道である。ともに漢字表記は「合気道」、「合氣道」であるが、その名称を用いることになった経緯も、日本の合気道とは直接の関係はない。しかしハプキドーは欧米での普及に力を入れており、極東の歴史文化に疎い欧米の人々にとっては、混乱のもとになっている。さらには韓国側の複雑な対日感情が、その混乱に拍車を掛けているといえる。 この点を強調して、剣道(コムド)に代表されるいわゆる韓国起源説の例に挙げられることがあるが、問題が異なる。日本から普及した「剣道」を韓国固有の武道であると強弁している「コムド」に対して、そもそもハプキドーは合気道(Aikido)が普及したものではない。むしろその源流である大東流を韓国起源であるといっていることに問題の原点があるが、ハプキドーそのものはすでに大東流からも大きく変容してしまっていて、韓国の武道といった方が却ってすっきりする。すなわち日韓で別個に生まれた品物がたまたま同じ名称を冠せられて海外に輸出されたときに生じる問題であって、むしろ商標権の問題といえる。 ただし、植芝盛平の直弟子でアメリカで活動する合気道家の本間学の記述の中に、ハプキドーが米国に普及を図る過程の1980年代に、多数のハプキドー道場が植芝盛平の写真を掲げ、日本の合気道道場であるかのように偽装していた、とする証言がある。 日本ではハプキドーの存在自体ほとんど知られていない。例えばブルース・リーの「死亡遊戯」に出演した池漢載についてもほとんどの書籍では「韓国の空手家」「テコンドー家」と表現され、ハプキドーの名称は見当たらない[要出典]。 ハプキドー側の記述では「兄弟子である自分を差し置き、合気道を創始したことに激怒して」とある。ただし内容はともかく手紙があったこと自体は植芝吉祥丸がインタビューの中で述べている(前述AikiNews, 77.)。 その後、明在南(ミュン・ジェナム)(池漢載の弟子で崔龍述の孫弟子にあたる)が創設した韓氣道(Hankido)が日本の(財)合気会と交流を行っていたことがあった。 また、1996年ソウル市に大韓合気道会(Korea Aikido Federation)が、尹翼岩(ユン・イクアム)(1988年から小林保雄に師事)によって設立され、演武会なども開催されている。大韓合気道会は2008年、国際合気道連盟(IAF)の正式加盟団体として証印された。
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