日本におけるアイドル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 03:39 UTC 版)
日本においては当初「アイドル」という言葉は、主に日本国外の芸能人を対象にした呼称として用いられた。明日待子は「日本で最初のアイドル」(の一人)として挙げられる。 1960年代には、産業としての映画の衰退、本格的なテレビ時代の到来、グループ・サウンズのブーム が巻き起こる過程で、徐々に「スター」と並行して「アイドル」の呼称が用いられるようになった。1970年代に至り、未成熟な可愛らしさ・身近な親しみやすさなどに愛着を示す日本的な美意識を取り入れた独自の「アイドル」像が創造された。1968年に設立されたCBSソニー(現・ソニー・ミュージックエンタテインメント)が、それまでレコード会社が楽曲制作を自社の専属作家に任せていたのを、無所属の作家に開放したことが切っ掛けで、「アイドル歌謡」が隆盛するようになった。 その後、現在に至るまで女性アイドル産業が特に盛んな背景として、「元来女性は、男性にはない感動しやすい習性、精緻なる感受性をもつがゆえに、巫女的な妹の力(いものちから)を得て、生きる力、幸福への道を伝えることができる」とする、保守派の民俗学者・柳田國男の評論が持ち出されるケースがある。なお、日本におけるアイドルの隆盛時期は、不況の期間とほぼ完全に一致している、という分析もある。
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