日本での問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 04:27 UTC 版)
メンズ・スカートは、21世紀初頭の現在においては、男性のファッションとして一般的な社会の認知を得ていない。そのため、様々な問題が生じている。メンズ・スカートの概念自体についても、時に愛好者の間で見解が分かれることがあり、このことからも問題が生じることがある。 メンズ・スカートを推進する人は、メンズ・スカートと女装とは異なるものだと主張し、女装を趣味とする人たちは、メンズ・スカートを女装の一類型であると主張する。この主張の違いは、スカートを女性専用のものであると考えるか否かの違いによるものである。女装愛好者はスカートは女性専用のものであると考え、メンズ・スカート推進派はそうではないと考える。 メンズ・スカートの人から見て女装はスカートのユニセックス化を否定する行為に見える事があり、逆に女装の人から見てメンズスカートはスカートを女性専用の物でなくさせる行為に見える事があるため、必然的に他方を否定せずしてはそれぞれが成り立たなくなってしまう為と考えられる。 また、女性がスカート、ズボンを両方穿ける一方で男性に選択肢がないことに理不尽を感じる愛好家もおり、女装者の中にも女装をする理由として「純粋にスカートが好きだから」という人もいるため両者の区別は極めて難しい。 一部の心ない人が、女性の衣服を盗む犯罪を犯すことがあり、また露出プレイ目的や、女性トイレなどの、基本的に男子禁制の場所に入ることを目的として、スカートを穿いて女装する者もいるため、メンズ・スカートの愛好者が警察に不審者であると誤解され、職務質問や任意同行を受けることがある。 男性のスカートというものに抵抗を持つ人、偏見を持つ人が一般で、そのため、いじめや嫌がらせ、好奇の対象として扱われることがある。また、痴漢は女性がされる事が多い事から、女性に対しての物のみに問題提起が行われる事が多い事を悪用して、またメンズ・スカートや女装をする男性に対しての蔑視から、これらの男性には痴漢を行っても罪にならないと曲解する者が一部で存在し、これらの男性を狙って身体を触る、スカートをめくるなどの痴漢行為を行う者が存在する。 スカートは、一般に脚を露出する衣服である。スカートの裾よりはみでる男性の脚の形に対して、生理的な抵抗感や嫌悪感を持つ人がいる。そのため、対人トラブル、精神的なトラブルが発生することが稀にある。 特に女装との差異性を意識するあまりすね毛を剃らない主義、極端に女装を貶める言動を行うなど、メンズスカートに対する偏見を堅固にする例も見受けられる。 また、実際的な問題として、男性がスカートを穿いて外出する場合、トイレの利用に困難を来たすことが多い。これは女装する人にも当てはまることだが、服装だけを見て利用者の間で混乱を招くこともある。
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