方言への適用とは? わかりやすく解説

方言への適用

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/16 03:06 UTC 版)

内的再構」の記事における「方言への適用」の解説

方言適用可能な歴史言語学再構方法は、三つある。比較方言学方言地理学内的再構である。「内的再構」という方法は一体系内の形態音韻論変化手がかりに、古い音韻状況再構する方法である。比較方法本領は、文献残っていない時期についての言語状態の推定にある。更に比較方法は、内的再構言語地理学あいまって変化相対年代についての推定を許す。相対年代は、日本語の方言全体含めた日本語史の再構成に、役立ちうる。琉球方言母音については、かつては五母音区別があったことが証明された。また山形県鶴岡市では、二音節名詞第四五類の語のアクセントが、二音節目の母音がe,a,oのように広いときに限り頭高の●〇から尾高の〇●に変化した。ところが母音uで終わる「露」もツユ〇●に変化しており、例外をなす。このことから、かつては「ユ」の母音広かったではないか推定される江戸時代文献を見るとユがヨに発音されたことが知られるここから鶴岡ではかつてユ―→ヨの変化があり、このあと●〇―→〇●というアクセント変化があったという相対年代推定される(更にそのあと共通語化または音韻変化回帰により、ヨ―→ユに戻った)。同じように、様々の言語現象起った相対年代推定することにより、例え東北方言や、鹿児島方言一部における母音間のカ行タ行子音有声化は、五段動詞音便形成立よりも後に起こったと言える。以上、比較方言学実際の適用例示してみた。琉球方言入れると思いがけない成果生れる音韻以外に語彙・文法についても、後世になるほど使い分け細分化されるという前提にたっていくつかの方言体系比較してい段階を復元できる可能性があるが、逆の変化ありうるので、危険である。

※この「方言への適用」の解説は、「内的再構」の解説の一部です。
「方言への適用」を含む「内的再構」の記事については、「内的再構」の概要を参照ください。

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