方言の扱い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/22 15:17 UTC 版)
放送用語が確立されるにあたって方言をどのように扱うかは重要な検討事項であった。前述の一般方針の草案では、全国中継で用いる「全国中継アナウンス用語」と、地方放送で用いる「方面アナウンス用語」を分ける二重言語方式が提案されていた。しかし、標準語による日本語統一の必要性が強く叫ばれたことなどから変更を迫られた。一方で方言撲滅に対し反対する意見もだされ、決定稿においては「共通用語と方言との調和をはかる」という文言に置き換わっている。これにより「標準語の普及は必要だが方言を撲滅させる必要はなく、各自の母語・母方言と個別なものとして扱う」という標準語・方言併用の方針が明らかになったとされる。 こうした方針を元に、発音・アクセントについては標準語の音韻体系に則り、語彙・人名・地名などは地域の事象に関する場合は共通用語として能動的に取り込んでいる。具体的な例として地名の読み方に関して、「神戸」については「コーベ」「カンベ」「カンド」などの読みは統一することなく原則的に地元での読み方を優先するが、「岡山」については地元での読みである「オキャヤマ」は用いず「オカヤマ」に統一された。
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