新しい「縁起」と「中観」とは? わかりやすく解説

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新しい「縁起」と「中観」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/09 18:24 UTC 版)

中観派」の記事における「新しい「縁起」と「中観」」の解説

中観派教理は、般若経影響を受けたものであり、その根幹は、「縁起」「無自性(空)」である。 この世すべての事象概念は、「陰と陽」「冷と温」「遅と速」「短と長」「軽と重」「止と動」「無と有」「従と主」「因と果」「客体主体」「機能・性質と実体本体」のごとく、互いに対・差異となる事象概念依存し相互に限定し合う格好相対的差異的に成り立っており、どちらか一方欠けると、もう一方成り立たなくなる。このようにあらゆる事象概念は、それ自体として自立的実体的・固定的存在成立しているわけではなく全ては「無自性」(無我・空)であり、「仮名けみょう)」「仮説仮設(けせつ)」に過ぎないこうした事象的・概念的な相互依存性(相依性)・相互限定性相対性」に焦点当てた発想が、ナーガールジュナに始まる中観派専ら主張するところの「縁起」である。 こうした理解によって初めて、『中論』の冒頭掲げられる「八不」(不生不滅・不常不断不一不異・不来不去)の意味も、難解とされる中論』の内容も (そしてまた、それを継承しつつ成立した善勇猛般若経のような後期般若経典や、大乗仏教全体広まった無分別」の概念なども)、適切に理解できるうになる上記たように二項対立する現象概念は、相互に依存限定し合うことで、支え合うことで、相対的に成立しているだけの、「幻影」のごときもの過ぎず自立的なものではないので、そのどちらか一方信じ込み、それに執着傾斜してしまうと、必ず誤謬に陥ってしまうことになる。 そのこと示しつつ、上記の「八不」のごとき、(常見断見のような両極偏った見解(二辺)のいずれか一方に陥らず、「中」(中道)の立場獲得護持することを賞揚するのが、『中論』及び中観派本義である。 この「無自性(空)」の教えは、これ以後大乗仏教中心的課題となり、禅宗チベット仏教などにも大きな影響与えた

※この「新しい「縁起」と「中観」」の解説は、「中観派」の解説の一部です。
「新しい「縁起」と「中観」」を含む「中観派」の記事については、「中観派」の概要を参照ください。

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