教皇クレメンス11世の回勅とは? わかりやすく解説

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教皇クレメンス11世の回勅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/05 02:32 UTC 版)

典礼論争」の記事における「教皇クレメンス11世の回勅」の解説

この論争裁定求められクレメンス11世儒教習慣続けることはカトリック教会への脅威になりうると判断した。この教皇判断によって中国支配階層人間カトリック改宗する機会失われることになったイエズス会員たちはキリスト教の神を指す言葉として中国語の「上帝」を用い儒教由来する儀式宗教的なものというより社会的なものなのでキリスト教徒になった後で参加してかまわないという見解示した。また祖先への崇敬宗教的行為でないとして禁じなかったが、教皇クレメンス11世1715年発布した教皇憲章『エクス・イラ・ディエ』 (Ex Illa Die) でこれらをすべて禁じた教皇回勅記したメッセージ以下のとおりであった創造主である神は長くラテン語デウス呼ばれてきた。マテオ・リッチ中国入ったとき、中国語になじむ言葉をと考えて用いたのが「上主」であった以後神を「上帝」あるいは「天」と呼ぶことを禁ずる。「敬天」という言葉書いた額を教会内に掲げることもあわせて禁ずる。 春と秋の孔子祭りおよび先祖への崇敬カトリック信徒の間ではこれを認めない儀式参加せず傍観していることも認めない。なぜなら傍観することも参加の一形態となりうるからである。 清朝官僚地域実力者であってもカトリック改宗した以上は、月の1日15日行われる孔子崇敬を行うことはこれを禁ずるすべてのカトリック信徒は、寺に詣で先祖祈りささげることはこれを禁ずる家庭内墓地葬儀どどんな場所においても先祖への崇敬はこれを認めない。たとえ同行者カトリック信徒でなくともこれは認めない。それらは異教徒行いである。 上記のこと以外であって異教習慣なければカトリック信徒中国人中国固有の伝統習慣を守ることはかまわない中国習慣カトリック信仰抵触する考えられ場合、その判断在中国教使節がこれを行う。教皇使節不在場合判断同地司教あるいは宣教地の責任者一任される。結論としてはカトリック信仰矛盾しない範囲においてのみ、中国習慣はこれを認めものとする1742年教皇ベネディクトゥス14世大勅書『エクス・クオ・シングラリ』 (Ex Quo Singulari) でクレメンス11世決定再確認したが、論争決着しなかった。しかし、1773年イエズス会クレメンス14世によって禁止され解散危機追い込まれた。

※この「教皇クレメンス11世の回勅」の解説は、「典礼論争」の解説の一部です。
「教皇クレメンス11世の回勅」を含む「典礼論争」の記事については、「典礼論争」の概要を参照ください。

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