携帯機器用ストラップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/14 10:06 UTC 版)
携帯機用の提げ紐としてのストラップは、携帯電話、携帯ゲーム機等に付いているストラップ用の穴(ストラップホール)に、細い輪を通して使用する(たいていひばり結びが用いられる)。携帯電話用のストラップは俗に「ケイタイ(あるいは『ケータイ』)・ストラップ」と呼ばれる。登場当初のハンドヘルド型の携帯電話は重量があり、大変高価だったことから、落下防止のために手首に通すストラップが装備されていた。以降、携帯電話・PHSはこれを踏襲することが一般的になる。 種類はショートストラップと、ネックストラップがあり、ショートストラップの多くは手首または指を通して、ネックストラップは首にかけて使用する。 形状には色々なものがあるが、一般的なものは対象物に固着するための細い輪の部分(アクセサリーパーツとしては松葉紐という)と、手首等に通すために輪になった紐の部分で構成されている。この紐部分には様々な色や模様が付いているものがあり、素材もビニール、ポリエステル、革など多種にわたっている。また、根元部分に小さなアクセサリーやマスコットなどが付いていることも多い。 携帯電話等を彩るためにも使用され、現代の根付とも言える。携帯ストラップの原型は江戸時代に起源を持つという説もある。ポケットのない着物を着るために腰の帯に巾着や扇子などをぶら下げて携帯するには、紐の先に滑り止めをつける必要があった。その滑り止めという実用性とともに装飾具としての役割をもつ物として登場したのが根付である。 また、携帯ストラップが日本で普及したきっかけは、1995年(平成7年)に施行された製造物責任法(PL法)によるという説もある。PL法施行当初、携帯電話キャリア各社は、携帯電話取扱説明書中で、落下防止のために携帯ストラップに手を通して使用するよう指導しており、携帯電話機に携帯ストラップを付属させ販売していた。 1990年代後半から2000年始め頃のコギャルの間では十本以上ものストラップを取り付けるのが流行っており、本数が本数だけに、重量も携帯電話本体より重くなっていた。その場合は吊り紐としての役割は皆無であり、単にアクセサリーとして用いていた。また、近年では吊り紐自体が最初から存在しないマスコットが「ストラップ」と称して販売されていることも多い。本来は「携帯電話をぶら提げるための物」だったのが「携帯電話にぶら下げるためのもの」の意味合いに変化している。 ストラップは通常、携帯電話ショップなどで売られているが、値段が比較的安価で軽いので、手軽な土産物としても売られ、販促品として飲料、食品に付くことも多い。ミュージシャンなどのファングッズでは欠かせないアイテムとなっている。また市場などに出回らず、個人または団体が限定的に配布をしているものも多く存在している。この例として、森田一義アワー 笑っていいとも!のテレフォンショッキングに出たゲストに配布される「タモリストラップ」がある。 また、PSPやPocketStation、ニンテンドーDSやゲームボーイのような携帯ゲームにもストラップホールが用意されており、実用もしくは装飾用として携帯電話用ストラップを装着するユーザーが多い。 デザインに特化したデザイナーズストラップも人気がある。
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