手紡ぎ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 20:53 UTC 版)
詳細は「紡錘」を参照 紡績の起源は不明だが、考古学によれば約2万年前の旧石器時代のものとされる糸の切れ端と思われるものが見つかっている。紡績の最も原始的な形態は、動物の毛のふさや植物の繊維を手で自分の体に巻きつけ、紡績糸が十分な長さになるまで原料を追加していくというものだった。その後、石に糸の先を結んで、それを回して十分「撚り(より)」(=ねじり)をかけ、それからその石に縒糸を巻きつけるという作業を繰り返すようになった。 次に登場した手法は、(石のかわりに)8インチから12インチ程度の真っ直ぐな棒(紡錘「つむ」「スピンドル」と呼ばれるもの)を使うもので、その棒をスピンさせることで繊維に撚り(ひねり)を加えて、縒った糸を巻き取るのにも使われた。当初、棒の先に割れ目があって、そこに糸の先端を固定していた。その後、骨製のフックが紡錘の先端に追加されるようになった。羊毛や植物の繊維の束を左手に持って右手で繊維を引き出し、その先端を紡錘の先端に固定する。腿の上や身体のどこかを使って紡錘に回転運動を与える。そして紡錘を落とすと、糸が縒られ、それを紡錘上部に巻きつけていく。このような作業を繰り返して糸を紡いでいく。 羊毛やアマなどの繊維を巻きつけておく糸巻き棒 (distaff) が使われるようになった。これは原料となる繊維の束を巻きつけておく棒である。その一端を腕に挟んだり、ベルトに挟むなどして、片手を自由にして繊維を引き出せるようにした。 棒をスピンドルとして紡ぐ経験を重ねると「糸を多く巻きつけた紡錘ほど(重くなり、回転しはじめると)回転が安定して持続する」ということに大抵の人が気付く。そこで紡錘の下端に重りを付けるという改良がなされた(「紡錘」の「錘」は重りである)。重りには木材、岩石、粘土、金属などを円盤状にしたものが使われ、その中心の穴に紡錘の棒を差し込んで使った。これによって紡錘の回転が安定して持続するようになった。重り付きの紡錘は新石器時代に登場した。 エジプトの素朴なスピンドル アフリカの素朴なスピンドル。下に重りがつけられている。 スピンドル3種。下に重りがつけられている。それぞれ、やや異なった技で紡いだもので、糸の巻かれている位置が異なる。
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手紡ぎ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/21 06:07 UTC 版)
詳細は「紡錘」を参照 糸車の発明以前は、糸を紡ぐにはこまのような紡錘(ぼうすい、日本古語では「つむ」、ドロップ・スピンドル、drop-spindle)が使われていた。
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