がら‐ぼう〔‐バウ〕【がら紡】
読み方:がらぼう
《紡績の機械を回すときの、がらがらいう音から》落綿(らくめん)・糸くず・布くずなどをほぐしたものから太い糸を製造する紡績法。また、その織物。綿ネル・毛布・帯芯などの横糸に使う。明治初期に臥雲辰致(がうんたっち)が発明。
はんちく‐こうほう〔‐コウハフ〕【版築工法】
読み方:はんちくこうほう
⇒版築
ガラ紡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/14 16:34 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ガラ紡(がらぼう)は、臥雲辰致により1876年に考案された紡績機。そのガラガラという騒音から、ガラ紡と呼ばれた。
第一回内国勧業博覧会(1877年)に出品、受賞。東海地方を主に浸透。だが、当時日本には特許制度が無かったために無許可で次々製作され、臥雲はガラ紡製作の自己資本さえ回収できない始末となってしまった。
水力を利用した水車式のものが普及したが、それに限らず同様の紡績機構を有するものも含まれる。
「つぼ」と呼ばれる円筒形の容器に綿を詰め、垂直に立てた状態で、円筒の中心軸を回転軸として円筒を回転させながら、綿を上に引き出すことにより紡糸を行う。容器の下部に円筒を駆動させる機構が設けられる。駆動機構は、容器が上に吊り上げられると動力を伝える軸が外れ回転が伝わらなくなるよう構成される。これにより、容器上部から紡ぎ出される糸が太くなりすぎて容器が上に吊り上げられると動力が伝わらなくなり、そのために糸が細くなり容器が下に降りると再び動力が伝わる、という機構で、糸の太さが調節される。とはいえより近代的な紡績機に比べれば糸の太さむらは大きく、紡績速度も遅い。
ガラ紡などの在来技術はより近代的な機械紡績に圧迫され1887年をピークに衰退。現在では愛知県の数軒で使われているのみである。トヨタ産業技術記念館、愛知大学大学記念館、東京農工大学科学博物館などで動態展示されており、動作の様子を実際に見ることができる。
手紡ぎに近い機構であるため、紡がれる糸には手紡ぎに近い素朴な風合いがある点、及び近代的な機械紡績では利用することが難しい繊維長の短い綿も有効利用できる点が利点と言える。
ガラ紡で編んだ靴下は独特の履き心地でファンも多い。現在では製造しているメーカーも少なくなったが、奈良県広陵町の靴下メーカー「ヤマヤ」が運営するショップ「糸季」などで購入できる。
脚注
- ^ 『岡崎・西尾の昭和』樹林舎、2011年12月7日、37頁。
外部リンク
- ガラ紡績機とその復元模型製作 - ウェイバックマシン(2019年1月1日アーカイブ分)
ガラ紡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/15 08:00 UTC 版)
詳細は「ガラ紡」を参照 臥雲辰致により1876年に考案された紡績機。そのガラガラという騒音から、ガラ紡と呼ばれた。 第一回内国勧業博覧会(1877年)に出品、受賞。東海地方を主に浸透して農村部の機械化に貢献した。当時日本には特許制度が無かったために無許可で次々製作され、臥雲はガラ紡製作の自己資本さえ回収できない始末となってしまった。 ガラ紡などの在来技術はより近代的な機械紡績に圧迫され1887年をピークに衰退。現在では愛知県の数軒で使われているのみである。名古屋市にあるトヨタ産業技術記念館、豊橋市にある愛知大学大学記念館では動態展示されており、がらがら音を聴いたり、糸を紡ぐ様子を見たりすることができる。
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