応援の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 17:21 UTC 版)
「親衛隊 (アイドル)」の記事における「応援の種類」の解説
コール コールは、曲に合わせた掛け声による応援のことである。現在の“ガチ恋口上”・“ミックス”の先祖と言える。 歌詞と歌詞の間にアイドルの名前を叫んだりする、合いの手が基本形で、例として西城秀樹の『激しい恋』における「やめろと言われても(ヒデキ)」、郷ひろみの『男の子女の子』での「君たち女の子(Go! Go!)」、和田アキ子の『笑って許して』に使われる「笑って許して(アッコ!)」などが一般的に知られている。1970年代初頭にファンが自然発生的に叫んでいた掛け声が始まりである。 親衛隊が組織化されるにつれ、幹部が一定の応援コールを定め、「コール表」が隊員に配られる。これらを基に、コンサートやイベント会場で大声で声援を送り、アイドルをサポートする。隊員だけでなく一般のファンにまでコール表を配り、応援を強要することもまま見受けられたため問題化したことがある。 1980年代初頭は、Aメロに合いの手→Bメロでは1・2手拍子→サビに入る直前に「L・E・T・S・ウ〜レッツゴー」や、例えば「L・O・V・E・ラブリー聖子 」的な応援パターンが多く見られた。「ウ〜レッツゴー」の始まりはキャンディーズの『夏が来た!』で、歌詞の中の「ウ〜 ランララン……」の所でみんなで唄っていたのが徐々に「ウ〜レッツゴー」に変化していったものである。 その後、コールも凝ったものが多くなり、イントロや間奏にロングコールが入るようになる。ロングコールで一番長いとされるのは石川秀美の『熱風』の間奏コールで、16小節もの間奏を「この世で一番かわいい秀美・瞳がまぶしい秀美ちゃん・この夏輝く星になれ・スポーティーガール秀美が一番・いつもにこにこスーパーガール・ハーティースマイルフェアリー秀美・サマーヴィーナスアイラブ秀美・さわやか天使ウ〜レッツゴー」といった長いコールで埋め尽くす。このような凝ったコールは、手伝いの隊員が憶えるのに苦労し、イベント中でもコール用紙を見ながら応援するといった光景がよく見られた。アイドルに対してのメッセージ性を高めるために「L・O・V・E」や「I・LOVE・YOU」等のシンプルなコールに徹する親衛隊も存在した。 初期のころの傾向としてはあくまで間奏やコーラスの間のコールであったが、1980年代の半ば辺りからは曲のサビを聞かせどころでも声援を被せるなどした場合もあったため、一部で問題化したこともある。 統制 統制は、曲の合間にバラバラにアイドルの名前を叫んでいたものを、リーダーが「せぇの!」と号令をかけることにより、一斉に声を揃えることを目的としたものである。コール同様、親衛隊の応援が進化していくことにより「せぇの!」の号令も、応援団のエール如く「せ〜の〜」と長く伸ばすのが主流になる。統制は隊長や統制長が行なう。メガホンを片手で振り回すスタイルから、赤色の統制棒(俗にいう誘導棒)を左右に振るスタイルへと変化していった。コンサートのオープニング、静まり返った会場に響き渡る統制の声は全隊員達にとって憧れであり目標であった。また1987年には日立マクセルより緑色の統制棒が数量限定発売され、それを使用するのが一時期の流行となった。 紙テープ 紙テープは、サビに入る直前の「L・E・T・S・ウ〜レッツゴー」のところで一斉に投げるのが一般的であり、紙テープの芯を抜き、アイドルに当たらないようにステージの真上から落ちる様に投げる。テープの色は隊のイメージカラーで統一する隊や、色鮮やかに演出するために七色のカラーを用いる等様々。 ペンライト ペンライト、別名“ハンドコール”は、バラード曲に合わせて左右に振るのが一般的であるが、曲によっては凝った振り付けもある。コンサートの終盤、バラード曲で暗くなった客席に揺れる全て同じ色で統一した数百本のペンライトの美しさは“光のジュウタン”と呼ばれ、感極まり歌えなくなるアイドルも少なくなかった。またハイテンポな曲でもリズムに合わせて振るかたちもあり、さらに進化すると両手に1本ずつのペンライトを持ち、複雑な動きの振りまで行なわれていた。
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