後進の教育
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 14:33 UTC 版)
「斎藤勇 (イギリス文学者)」の記事における「後進の教育」の解説
「至誠」を終生の座右の銘とした齋藤は、後進の指導、教育にも熱意をもってあたった。彼の教えを直接受けた学生の中からは、次世代の英語英米文学界における学者、作家、文化人が輩出しており、東京帝国大学時代の教え子だけでも 中野好夫、西川正身、中島文雄、朱牟田夏雄、小川和夫、平井正穂、加納秀夫、木下順二、小津次郎、佐伯彰一など多数にのぼる。彼らをはじめ齋藤を知り、敬慕する多くの人がその追悼文で一様に触れているのは、自己と学問に対する厳格、謹厳な態度と、その反面をなす他者に対する温情ある人柄である。 東京女子大学の学長時代には、大学行政の職務に専念する一方で、英文学関連の授業も担当し、さらには「学報」、講演、式辞等を通じて同大学の建学の精神に基づきながら、全学の学生・教職員に大所高所から戦後日本の大学のあるべき姿、女子教育のあり方などについて語っている。 後年になっても教育の熱意は衰えることはなく、1965年3月78歳で、いくつかの大学で半世紀以上にわたった教授職を国際基督教大学を最後に退くにあたって、同大学での告別講演で、学生に向けて国際人としての感覚とキリスト教精神を理解するよう情熱を込めて助言している。国際人としての感覚に関して語学修得の重要性を強調しているが、英語学習や英語教育については、『文学と語学との間』(1972年)に「英語教師の一般教養」、「役に立つ英語」等、7編の随筆が収められている。また、英語教員養成の実践的活動として、英語教育協議会(ELEC)(1956年創立)の構想段階から関わり、1963年にこの組織が財団法人になってからも評議員、理事を務めて、その発展に協力した。
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