後ビザンツ・オスマン統治期とは? わかりやすく解説

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後ビザンツ・オスマン統治期

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/18 15:30 UTC 版)

ギリシア文学」の記事における「後ビザンツ・オスマン統治期」の解説

1453年イスタンブル(コンスタンディヌーポリ)陥落の前よりビザンツ帝国凋落始まっていたが、帝都陥落前後して多く知識人が主にイタリア中心とした西欧へ逃れたこのような時代背景故に、後ビザンツ・オスマン統治期においてはギリシア本土自由闊達文化活動見られることはなかった。このような状況下において、ギリシア文学活動見られたのはイスタンブル(コンスタンディヌーポリ)及びオスマン帝国による占領が遅れ、加えて西欧との接触多かったキプロスヒオスクレタイオニア諸島等の島嶼部である。 キプロス島小アジア由来民衆詩の中心地であったが、ここにヴェネツィア支配によるイタリア影響加わりペトラルカのソネット等が翻訳され、これに倣う一連のソネット形式恋愛詩が作られた。代表的な人物に、1360年から1501年までのキプロス描き近代ギリシア散文の父とも言われるマヘラスと、他にヴストローニオが挙げられるロードス島13世紀よりヴェネツィアジェノヴァ等外国人支配下にあり、この影響恋愛主題にした民衆歌が作られ、イェオルイラス等のロードス島疫病歌った叙事詩生まれた。しかし1522年オスマン帝国による占領後文学活動止んだとされるヒオス島1566年オスマン帝国到来以前はヴェニツィアやジェノヴァ占領されており、ロードス島民衆詩の影響にある民衆詩が歌われた。 クレタ島では近代ギリシア文学の一黄金期称してもよいほど豊富多様で高度な詩を中心とする諸文学生み出された。ここでは13世紀から17世紀中葉におよぶヴェネツィア支配影響ギリシア民衆詩の影響溶け合っている。15世紀後半から16世紀前半にはビザンツ帝国陥落を嘆く無名詩人の手になる「コンスタンディヌーポリ愁訴」、クレタ地震歌ったスクラヴォスの叙事詩、ベルガディスの「アポコポス」に代表される数々の詩が詠まれた。中でも重要なものに、作者不明の「美しき女羊飼」とコルナロスの「エロトクリトス」であり、後のギリシア民衆詩の伝統大きな影響残した。他に詩以外にも、西欧作品の影響大きく受けた劇作品多く残されているが、散文作品傑作を欠く。1699年クレタ島オスマン帝国軍門下った後はクレタにおける文学的創造見られなくなるも、イオニア諸島ギリシア各地クレタ文学的素地受け継がれていくことになる。 近現代代表的な作家 ニコス・カザンザキス(Νίκος Καζαντζάκης, 1883~1957)小説家 代表作「アレクシス・ゾルバス(別名「その男ゾルバ」)」「キリストは再び十字架につけられる」、映画最後の誘惑」の原作など イオルゴス・セフェリス(Γιώργος Σεφέρης, 1900-1971) 詩人 1963年ノーベル文学賞受賞 オデッセアス・エリティス (Οδυσσέας Ελύτης, 1911-1996) 詩人 1979年ノーベル文学賞受賞 コンスタンディノス・カヴァフィス (Κωνσταντίνος Π. Καβάφης, 1863-1933) 詩人 タキ・テオドラコプロス (Τάκι Θεοδωρακόπουλος.1937-) 作家コラムニスト ディミトリス・リアコス (Dimitris Lyacos, Δημήτρης Λυάκος.1966-) 詩人劇作家 コンスタンディノス・テオトキス(Κωνσταντίνος Θεοτόκης,1872-1923),作家翻訳家

※この「後ビザンツ・オスマン統治期」の解説は、「ギリシア文学」の解説の一部です。
「後ビザンツ・オスマン統治期」を含む「ギリシア文学」の記事については、「ギリシア文学」の概要を参照ください。

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