形態的類型論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 18:48 UTC 版)
形態的類型論(けいたいてきるいけいろん、morphological typology)とは、19世紀に行われた古典的な言語類型論における、形態論の特徴に基づいた言語の分類である[1]:45。系統関係ではなく、文法的特徴を基準とした言語分類としては最初期のものであり、多くの修正を経つつも、その基本的な分類は現在も用いられている[1]:45。
- ^ a b c d e f g h Croft, William (2003) Typology and universals. 2nd edition. Cambridge: Cambridge University Press.
- ^ Schleicher, August (1859) Zur Morphologie der Sprache (Mémoire de l'Académie Impériale des Sciences de St.-Pétersbourg, VIIe série. Tome I, No 7). St. Petersburg: Commissionare der Kaiserlichen Akademie der Wissenschaften. [4]
- ^ a b c d e f g h i j k l m Comrie, Bernard (1989) Language universals and linguistic typology: Syntax and morphology. 2nd edition. Chicago: University of Chicago Press.
- ^ a b c d 風間喜代三・上野善道・松村一登・町田健 (2004)『言語学』第2版。東京大学出版会。
- ^ a b c Ramat, Paolo (2011) The (early) history of linguistic typology. In Song, Jae Jung (ed.),The Oxford handbook of linguistic typology, 9-24. Oxford: OUP.
- 1 形態的類型論とは
- 2 形態的類型論の概要
- 3 基本的な分類
- 4 歴史と発展
形態的類型論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 18:56 UTC 版)
詳細は「形態的類型論」を参照 形態論的特徴に基づく言語の全体的分類は、類型論のなかで最も古い歴史をもち、19世紀ヨーロッパにその来源を遡ることができる。類型論に貢献した初期の学者としてはフリードリヒ・フォン・シュレーゲルとヴィルヘルム・フォン・フンボルトの名が挙げられる。 シュライヒャーは、現在でもよく用いられる次の3分類を提案した(これに抱合語を加えて4類型とすることも多い)。 膠着語日本語など 屈折語ラテン語など 孤立語中国語など 当時の類型論の特徴はこれらの区別が単に文法的特徴にとどまらず、背後の文化や精神を反映したものであると捉えられていたことであり、シュライヒャーは孤立語→膠着語→屈折語の順に言語は発展し洗練されると考えていた。現在ではこのように言語の文法的特徴を文化の相違と結びつけて議論することは少なくなっている。 エドワード・サピアはシュライヒャーの分類を改良し、「融合の指標」と「総合の指標」という2つの指標によってある言語の形態論的特徴を捉えることを提案した。
※この「形態的類型論」の解説は、「言語類型論」の解説の一部です。
「形態的類型論」を含む「言語類型論」の記事については、「言語類型論」の概要を参照ください。
- 形態的類型論のページへのリンク