建築的プロムナードとは? わかりやすく解説

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建築的プロムナード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 16:05 UTC 版)

前川國男」の記事における「建築的プロムナード」の解説

ル・コルビュジエ映画キュビスム絵画アラブ建築等の原理研究しながら考案した内部交通システム建築家富永譲によれば前川作品における建築的プロムナードは、初期および中期においてはル・コルビュジエの強い影響下にあり、シトロアン住宅みられるような吹き抜け通しての垂直的運動重視していた。しかし、ル・コルビュジエ没年でもあった1965年以降、特に後期美術館においては、「ある種音楽的なリズム」あるいは緩急変化を伴う平方向の運動相対的に強まり造園書道とも関連する考えられる一筆書き」のプランとともに日本的空間把握に基づく独自の建築的プロムナードを完成させた。 ル・コルビュジエ散策路では、来訪者歩み進めるにつれ、様々なパースペクティヴ遠近感)が継起しながら展開する。それは「絶え変化富み思いがけずときとして驚き与え諸々様相」を提供し、光や薄暗がり作り出したり、突然建物外部向かって開かれたパースペクティヴのなかに来訪者投げ込んだりする、多く仕掛け満ちている。 後期前川作品にも同様の特徴残っているといえるが、富永的確に指摘するように、「水平に雁行しながら増殖するL字型壁」が「生活感のある細部の諸要素とともに空間連続性構成しており、同時にまた、この連続性は「時間的な経過のなかで起き現象意図した緻密なデザイン」に貫かれている。それは単に来訪者外部向かわせるだけでなく、風景季節の移ろい取り込み映し込むための背景、つまりそれ自身は目立つことを望まない控えめ装置として構想されているのであるこのような建築的プロムナードは来訪者せわしなく歩かせ続け代わりにそこここで立ち止まらせ、佇ませ、憩い寛ぎながら「自分取り戻すこと」を可能にする。富永はそれを「壁をめぐる目的のない旅(漂泊)の空間」と呼び建築家クリストファー・アレグザンダーの「無名の質」についての哲学的省察関連付けるこのようにして富永は、後期前川國男が「人生儚さ」に対峙して建築のなかに追い求めた永遠」が、たんに「打ち込みタイル耐久性」のみに還元されるわけではないことを示唆している。 今野政憲, 大川三雄建築家前川國男の「エスプラナード」の形成過程に関する一考察 (PDF) (『平成25年度日本大学理工学部 学術講演論文集』)によると、エスプラナード、あるいは、いこいの広場呼ばれる外部空間存在する

※この「建築的プロムナード」の解説は、「前川國男」の解説の一部です。
「建築的プロムナード」を含む「前川國男」の記事については、「前川國男」の概要を参照ください。

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