平面への実装
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/16 06:19 UTC 版)
PIFAアンテナ(英語版Wikipediaの図) A: プリント逆F型アンテナ B: 蛇行プリント逆F型アンテナC: パッチアンテナ: D: 板状逆F型アンテナ(PIFA) 板状逆F型アンテナ (PIFA) は、マイクロストリップで実装された無線回路に使用される。マイクロストリップの方式は現代的なRF電子工学に適した方式である。これは、フィルタなどの必要な分布要素RF部品を実装するために使用することができ、プリント基板と同じ量産方式を採用しているため経済的である。 プリントした逆F型アンテナは古典的な逆F型の形状で実装することができ、通常はアンテナの下からグランドプレーンが取り除かれた回路基板の片側に実装される。しかし、別のアプローチとして変形したパッチアンテナである短パッチアンテナ(shorted patch antenna)がある。このアプローチでは、パッチの一端もしくは中間点を接地ピンもしくはビアで接地し、グランドプレーンに通す。これは逆F型と同じ原理で動作する。横から見るとF型を見ることができるが、アンテナ素子が水平面内で非常に広いということだけである。短パッチアンテナは、放射面積が大きいため、細線型よりも広い帯域幅を持っている。細線型と同様に、他の回路と同じプリント基板にプリントすることができる。ただし、それらは通常独自の基板、またはメインの基板に固定された誘電体に印刷される。これによりアンテナが浮き効果的に空気誘電体の中にあり、グランドプレーンからの距離が長くなるか、使用する誘電体がRF性能により適した材料になる。 PIFAという単語は、アンテナ素子が幅広でグランドプレーンが下にある短パッチアンテナに対しては、多くの著者(例えばSánchez-Hernández)が使用を控えている。図のAとBのようにグランドプレーンが片側にある細線型の逆F型アンテナは、平面の方式であってもIFAと呼ばれる。この種のIFAをプリント逆F型アンテナ(printed inverted-F antenna)と呼ぶこともできるが、それでも短パッチアンテナに対してPIFAを使用するのは控えられる(例えばHall and Wang)。 短パッチアンテナの一般的な構成は、給電ピンを短絡ピンの比較的近くにして、短絡ピンをできるだけ1つの隅の近くに配置することである。この構成では共振周波数はおおよそ次のようになる。 f 0 = c 4 ( w + b ) ε r {\displaystyle f_{0}={\frac {c}{4(w+b){\sqrt {\varepsilon }}_{\mathrm {r} }}}} ここで f0は共振周波数 w, bはパッチの幅 cは光速 εrは基板の比誘電率 この式は、アンテナがデバイスの筐体など近くの誘電体の影響を受けない場合にのみ当てはまる。 他に見られる変形は蛇行逆F型アンテナ(meandered inverted-F antenna, MIFA)がある。アンテナを必要な全長まで延ばすのに十分な基盤のスペースがない場合、アンテナは蛇行して設計された電気長を維持したまま高さを低くすることができる。これはrubber duckyアンテナに見られるようなアンテナの螺旋と比較できる。 逆F型アンテナの帯域幅は狭い。アンテナを長くすることで広い帯域幅が達成でき、放射抵抗が増加する。別の解決策は2つのアンテナを近接して配置することである。結合共振器の帯域幅がいずれの共振器の帯域幅よりも広いため帯域幅が広くなる。マルチバンドアンテナを作成するための技術のほとんどは、帯域幅を広げるのにも効果的である。
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