富士山中での松明の点火
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 01:37 UTC 版)
「吉田の火祭」の記事における「富士山中での松明の点火」の解説
町中で松明に点火がされると、それに呼応して五合目より上の吉田口登山道沿いの山小屋でも松明が焚かれる。空気が澄み条件がよければ麓の上吉田からも、登山道に沿って一列に並ぶ灯火が良く見える。ただし、標高2500メートルを越す五合目以上は、気象条件が非常に厳しく、大松明のような大きなものを設置するの不可能である。五合目の佐藤小屋では松明を井桁状に1.2メートルほど積み上げるが、標高が高くなるほど風速が強くなるため、七合目東洋館では積高はくるぶし程度になり、標高3000メートル超となる、それ以上では井桁状ではなく乱雑につむようになる。 参考として2003年8月26日に行われた各山小屋での松明の状況を以下に示すが、これらは、その時々の気象条件に左右されるものであり、以下の表はあくまでも2003年の記録データである。 (備考1):黄欄は2003年(平成15年)に松明を燃やした所。 (備考2):青欄は悪天候時中止、または以前行っていた所。 記載内容はすべて2003年(平成15年)時点のもの。 合目(現在)合目(旧称)山小屋主人の居住地点火者参加者点火の目安時間場所弔服例年の松明の有無五合目 五合目 小御嶽神社 上吉田 - - - - - 無 五合目 五合目 五合目レストハウス - - - - - - 無 五合目 五合目 佐藤小屋 上吉田 主人 従業員 御旅所からの連絡(19:00頃) 山小屋前 主人と上吉田の人 有 六合目 五合五勺 六合目星観荘 上吉田 主人 従業員 主人の判断 山小屋前 主人と上吉田の人 1970年頃までは必ず行っていた。雪崩で小屋が潰れた以降は行っていない。 六合目 五合五勺 登山安全指導センター - - - - - - 無 六合目 六合目 穴小屋 勝山村 休館中 七合目 六合五勺 花小屋 上吉田 主人 従業員 19:00-20:00 山小屋前 主人と上吉田の人 有 七合目 六号五勺 日の出館 - - - - - - 昭和40年代まで燃やしていた 七合目 六合五勺 七合目トモエ館 上吉田 従業員 従業員と宿泊客 火が見えたら 山小屋下 有 有(悪天候時のみ中止) 七合目 六合五勺 鎌岩館 新屋 主人と息子 従業員と宿泊客 火が見えたら 山小屋前 有 有 七合目 六合五勺 富士一館 千葉県出身。奥さんは上吉田出身。 - - - - - 無 七合目 七合目 鳥居荘 忍野村 主人 従業員と宿泊客 火が見えたら 山小屋下 不幸があれば外へ出る 4-5年やっていない。(注、2003年当時の聞き取り) 七合目 七合目 東洋館 上吉田 主人 従業員と宿泊客 御旅所からの連絡(19:00頃)19:00-19:30 山小屋前 主人のみ(別の場所へ移動) 有(悪天候時のみ中止) 八合目 七合三勺 太子館 上吉田 - - - - - 数年行ってない。(注、2003年当時の聞き取り) 八合目 七合四勺 蓬莱館 上吉田 - - - - - 無 八合目 七合五勺 白雲荘 上吉田 主人 従業員と宿泊客 御旅所からの連絡 山小屋前 主人と上吉田の人のみ 数年行ってない。(注、2003年当時の聞き取り) 八合目 七合五勺 元祖室 上吉田 主人 従業員 主人の判断 山小屋横の鳥居前 主人と上吉田の人のみ 有(悪天候時のみ中止) 本八合 八合目 富士山ホテル 上吉田 主人 従業員 主人の判断 山小屋前(缶の中で燃やす) 主人と上吉田の人のみ 有(悪天候時のみ中止) 本八合 八合目 八合目トモエ館 上吉田 主人 従業員と宿泊客 火が見えたら 山小屋前 主人と上吉田の人のみ 有(悪天候時のみ中止) 本八合 八合目 須走口江戸屋 静岡県小山町 - - - - - 無 八合五勺 - 御来光館 忍野村忍草 主人 従業員 - 山小屋前 - 有(悪天候の場合中止)
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