実行犯の出頭と逮捕
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/08 10:16 UTC 版)
「元厚生事務次官宅連続襲撃事件」の記事における「実行犯の出頭と逮捕」の解説
最初の事件から5日後の11月22日に実行犯の男がレンタカーで警視庁に出頭し、犯行を自供。11月23日午前2時、警察はこの男がレンタカーに血のついた2本を含めた刃物など、犯行時に使ったとされる物証を携えていたため、銃刀法違反で男を逮捕した。 男は出頭直前、「元厚生次官宅襲撃事件について。今回の決起は年金テロではなく、34年前に保健所に飼い犬を殺された仇討ちである。最初から逃げる気は無いので今から自首する」旨のEメールを新聞社やテレビ局などのマスコミに送っており、これが事実上の犯行声明とされた。 勾留中の男は、元事務次官の住所については国会図書館などの図書館で古い名簿を閲覧して入手したと述べている。また、男は元厚生事務次官4人と元社会保険庁長官1人の計5人の自宅を襲撃する予定だったが、吉原宅襲撃事件以降は警備が厳しくなったため断念したと述べた。また、宅配を装った際に、箱に伝票を張りつけ、差出人欄に「日本赤十字社」と記載するなど、応対に出る家人から怪しまれないようにしていた。 警察は男のレンタカーや自宅を捜索し、パソコンの解析や電話履歴の確認を取るなどして背後関係を洗ったが、複数犯であるとする証拠は出てこず、単独犯の様相をみせることとなる。 12月4日、男が凶器として警察に提出した刃物に付着していた血が被害者の血とDNA鑑定で一致したことから、殺人と殺人未遂で再逮捕された。 2009年3月26日、男を上記の殺人罪と殺人未遂罪と銃刀法違反罪で起訴。さらに第三の事件も存在し、元社会保険庁長官で元最高裁判所判事の横尾和子とその家族の殺害を計画したとして、男を殺人予備罪で追起訴した。以降、本項ではこの男を被告人とする。公判では、被告人は殺害を計画した理由として、最高裁判所裁判官国民審査で最高裁判事を罷免されたくないために、2008年9月に依願退職したためと主張。被告人は吉原夫人を襲った翌日の11月19日に横尾宅に訪れたが警備が厳しかったため、刑事を装って住居に侵入したり放火することも考えたが、自分の本意ではないとして断念したと述べている。
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