大学入試における数学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 14:48 UTC 版)
「数学 (教科)」の記事における「大学入試における数学」の解説
2019年現在の文系諸学部では、数学IIIは全て課されない。 文系学部では、私立大学の場合は数学は不要か、数学I,A(+II,B)と地理歴史の選択ができる場合が多い。国立大学文系では大学入学共通テスト(旧:大学入試センター試験)で必須、難関大学では二次試験でも学部学科によらず必須とするのが通常であるが、出題範囲は私立文系と概ね同じである。私立文系が経済学部であっても入学試験で数学を必須としないのは、必須とすると受験者が減ってしまうためであって、入学後、数学が不要であるからではない。大学進学後は、文科系の学部学科においても経済学、統計学など数学を必要とする分野が広範囲に存在する上、数学III程度の内容は理解していることを前提に数学教育がおこなわれることも少なくない。 理系学部では大多数の大学で必須I,II,III,A,B又は理科と選択をしなければならない。そのため、大学入試を考慮した上で文系と理系の区別がなされる高等学校においては、通常文系が数学I,II,A,Bを学習し、理系はそこから更にIIIを学習する。 数学A,Bは、内容を選択して履修する科目である。教科書で設定されている授業時間どおりに履修する場合、各3~4分野のうち2分野を履修するとちょうど規定の授業時間に相当するようになっている。大学入学共通テスト(旧:大学入試センター試験)の「数学I・数学A」「数学II・数学B」でも、数学Bについては2分野を履修していることを想定した出題となっている(3~4分野それぞれの問題を出題し、2分野を選択解答する)。ただし多くの高等学校では生徒が自由に選択するのではなく、あらかじめ履修する分野が指定されて開講される。大学入試を目標とする進学校の場合、大学入試では数学Bの「確率分布」「統計処理」が出題範囲から外されるか、他の分野との選択となっている場合が多く、この分野の授業を行わない高等学校もある。参考書でも、多くのものがこれらの分野を省いたかたちで販売している。 京都大学は2005年より文系学部において数学Cの「行列とその応用」を入試に課していたが、2008年より再び課されないことになった。ただし、数学Cの「確率分布」のうち「確率の計算」(含、条件付き確率)については、他の幾つかの大学と同様、引き続き文系・理系を問わず出題範囲に含まれている。
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