多変量テスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/03 15:48 UTC 版)
「ランディングページ最適化」の記事における「多変量テスト」の解説
多変量テスト(MVT)では、ページ上の画像やテキストといったの複数の要素のバージョンを変更しテストを行う。たとえば、あるページにはタイトルでk個の選択肢、メインイメージでm個の選択肢、会社ロゴでn個の選択肢があるとする。この場合、k×m×nの組み合わせのランディングページが得られる。コピーのテキスト、フォームのレイアウト、メインイメージ、バックグラウンドカラーを変更することでコンバージョン率に大幅な改善が見られたとする。しかしながら、変更された各要素が等しくコンバージョンの改善に貢献したとは限らない。どの要素が最もコンバージョンの向上を促しているかを特定することが、多変量テストの重要な目的の一つである。1998年にMoskowitz Jacobs Inc.がLEGOのサイトに実験計画法を用いた多変量テストを行ったのが一番初めの例であるが、それ以降多変量テストは2003年から2004年まではメインストリームとはならなかった。 多変量テストのメリット 顧客の嗜好を理解しエクスペリエンスを最適化する科学的なアプローチであり信頼性がある。 大規模なITによる実装を行わずとも比較的簡単に実行可能になった。複数行のジャバスクリプトをサイトに記述することで他のベンダーが提供するツールが利用可能であり、テストと結果の解析を行うことが出来る。 各要素を随時変更し最適なページに段階的に近づけることが出来る。 多変量テストのデメリット 多くの定量的消費者分析に見られるように、GIGO(garbage in, garbage out:ごみを入れればごみしか出てこない)となる危険性がある。最適な結果を得るためには、自社の目的と顧客のニーズが何かを認識し、テストを行うに足る効果の高いコンテンツを用意する必要がある。 1ページの改善に多く労力がかかる。通常ウェブサイトを閲覧する場合、複数のページをまたぐことになる。多変量テストによりその各ページを最適化するのは、現実的に困難な場合も存在する。例えばeコマースに関していえば、購買する訪問者は通常12から18のページを閲覧することになる。サポートサイトに関していえば、より多くのページが閲覧されることになる。
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