土候国ザオ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/14 02:18 UTC 版)
オスマン・ザラスシュトラ ザオの現当主。痩せた貧相な男。知恵者の風格も武人の威もなく大仰な領主の衣をその身に引きずっている風貌。だが伊達に一国を治めてはいないような見た目よりは張りがあり、抑揚にも長年で培ってきた貴人の色がある。娘であるラータの言う事なら何でも聴く親馬鹿であり世間でも知られている程。正騎士団の後ろ盾を申し出たスークに対し「烏合の衆とも見えるがお前達にモラドウが討てるか」と冷たく言い放つがアムルに巧いところをつかれ、最後にはラータが望むのであればと了承した。 ラータ 冷酷、粗暴、強欲等様々な憶測を立てられているが、美と富と権力が野合すればこうなるというような美貌。普段は城の深窓にしかおらずグルームのサナギ狩りの際、主天幕に乗り込んできたスークと対面する。「貴女と厚意が欲しい」と大胆に交渉してきたスークに対し「面白い奴」と気に入り私のみに仕えよと承諾した。露出の多い服を着ており娼館婦のような恰好をしている。ザオスラの王子であるホルダードという情夫がいるが、本人は私には何でもない人と否定している。バズー海賊を討伐した夜、酔ったスークを自室に入れ関係を持った。ザオスラを援護するよう正騎士団に命じたが、ホルダードの作戦を妨げたとするスークに対し騎士団の職分を解いた。正騎士団がハオマ油をカウイーク達に返したと知ると憤り、カウイーク達をかばうスークを牢屋に閉じ込めた。その後スークを拷問しているさ中隙を付かれ人質にされる。拷問の際「愛する女には男は嘘をついてはいけないの」とスークに対して問い質し短剣を向けるなど冷酷な一面も持っている。二人で城から逃げ行きついた先の小屋で自殺を図る為手首を切ったが、瀕死のところをアムルの手際良い治療で一命を取りとめた。回復してからは二人が城から逃げてきた事を知ったラフマンが急遽、新居を設えそこに避難した。正気に戻った際、スークに対して戻ってきてくれた事に安心し涙ぐむ一面を見せた。カウイーク達を助けホルダードを倒すと約束したスークと婚儀を行った。その婚儀のさ中、ホルダード率いるザオスラの騎士団に急襲されラフマン家族と逃げた後、再び捕らわれ処刑されるところであったスークを群衆を前にホルダードの罪を暴き助けた。ガンゴドリの疾風では鋼馬に対し興味を持つようになり、スークの指導のもと騎乗するようになる。スークが留守の間はズルワンに指導され、ベーメが買い付けてきた額に一本の角を直立させた白銀の鋼馬(アータル)を愛馬とする。オルゴン・ソムナを討つ為戦に出たスークを追いかけアータルに騎乗し、敵に突入した際岩に躰を打ち付け戦死した。 ラトゥー 祭司官であり能使を絵に描いたような風貌。ザオの王族であるザラスシュトラ家に仕えて幾代にもなる男。成り上がりで公主の地位についたスークに対し、立場上仕える素振りを見せるが全く認めてはいない。
※この「土候国ザオ」の解説は、「鋼馬章伝」の解説の一部です。
「土候国ザオ」を含む「鋼馬章伝」の記事については、「鋼馬章伝」の概要を参照ください。
- 土候国ザオのページへのリンク